■今週の相場ポイント
1.日経平均は2週続伸、一時4万円大台が目前に
2.連休明け上昇スタート、東証延長の影響限定的
3.大統領選トランプ氏勝利、日本市場は株高円安
4.ダウ・ナスダック最高値、今年最大の上げ幅に
5.週末にかけ伸び悩み、利益確定売りで上値重い
■週間 市場概況
今週の東京株式市場で日経平均株価は前週末比1446円(3.8%)高の3万9500円と、2週連続で上昇した。
今週は米大統領選挙の結果に世界の耳目が集まった。選挙結果を受けて日米の株式市場は大きく上昇し、為替市場では一時1ドル=154円台まで円安が進んだ。日経平均は一時3万9800円台まで上昇し、4万円大台目前まで迫った。
文化の日の祝日を含む3連休明け5日(火)の東京株式市場は上昇。日本が連休の間に米国株市場は下落していたが、東京市場では特にこれを嫌気することなく、前週末に先物主導で大きく売られた分の買い戻しが入った。この日から東京証券取引所の取引時間が延長されたが、これによる相場への影響は限定的だった。6日(水)は大幅高。日経平均は1000円超高と大幅に続伸した。注目の米大統領選の投開票が日本時間この日午前から始まった。開票序盤に激戦州のジョージア州で共和党候補のトランプ氏が優勢と報じられ、その後も同氏が優勢となる州が相次いだ。午後に入ってトランプ氏の勝利が伝わり、更に大統領選と同時に行われた米議会選挙で共和党が上院の多数派を奪還、「トリプルレッド」への期待が高まった。減税などの経済政策を掲げるトランプ氏の勝利を好感し、為替市場で進む円安も追い風に全体相場は大きく水準を切り上げた。7日(木)は朝高後に反落。大統領選の結果を受け、前日の米株市場ではNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに今年最大の上げ幅で史上最高値を更新。この流れを引き継ぎ日経平均は朝方に3万9800円台まで上昇したが、その後は前日の大幅高の反動で利益確定の動きが表面化した。8日(金)は反発。米株高を受け、この日も朝方高く始まったものの利益確定売りで上値は重く、一時マイナス圏に沈むなど伸び悩みが目立った。
■来週のポイント
来週は決算発表のピークとなることから、市場の視線は個別株の動向に向かいやすい。米大統領選の結果からトランプ・ラリーが期待されるが、日経平均4万円付近は売りが厚く簡単には超えられそうにない。全体相場は一進一退の攻防となりそうだ。
重要イベントとしては、国内では15日朝に発表される7-9月期GDPが注目される。海外では13日に発表される米国10月消費者物価指数、14日に発表される米国10月生産者物価指数、15日に発表される中国1-10月固定資産投資、中国10月の鉱工業生産指数と小売売上高、米国10月の小売売上高鉱工業生産指数に注視が必要だろう。
■日々の動き(11月5日~11月8日)
【↑】 11月 5日(火)―― 急反発、前週末急落の反動で自律反発狙いが優勢
日経平均 38474.90( +421.23) 売買高18億9658万株 売買代金 4兆0484億円
【↑】 11月 6日(水)―― 大幅続伸、トランプ氏優勢で株高・円安が進行
日経平均 39480.67( +1005.77) 売買高24億5518万株 売買代金 5兆6352億円
【↓】 11月 7日(木)―― 3日ぶり反落、朝高も利益確定売りに押される
日経平均 39381.41( -99.26) 売買高27億5761万株 売買代金 6兆0594億円
【↑】 11月 8日(金)―― 反発、米ハイテク株高で買い先行も上値は重い
日経平均 39500.37( +118.96) 売買高24億0412万株 売買代金 5兆2651億円
■セクター・トレンド
(1)全33業種中、28業種が値上がり
(2)金融株が大幅高。野村 <8604> など証券が断トツに買われ東京海上 <8766> など保険、三菱UFJ <8306> など銀行も高い
(3)三菱重 <7011> など機械、日立 <6501> など電機、テルモ <4543> など精密機器といった輸出株も買われた
(4)内需株はリクルート <6098> などサービス、NTTデータ <9613> など情報通信、大成建 <1801> など建設の上昇幅が大きい
(5)住友電 <5802> など非鉄、日本製鉄 <5401> など鉄鋼、信越化 <4063> など化学といった素材株も堅調
(6)値下がり率トップはANAHD <9202> など空運
■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数)
1(1) 人工知能
2(6) 防衛
3(2) 半導体
4(21) 仮想通貨
5(9) データセンター
※カッコは前週の順位
株探ニュース
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