東証プライム市場の騰落銘柄数は、値上がり銘柄数が850を超え、全体の5割超を占めた。セクター別では、情報通信、非鉄金属、電気ガス、精密機器など22業種が上昇。一方、その他製品、保険、サービス、卸売など11業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>、アドバンテス<6857>、TDK<6762>が堅調。半面、ベイカレント<6532>、ファーストリテ<9983>、任天堂<7974>が軟調だった。
前日の米国市場はハイテク関連株中心に買われ、ナスダック総合指数やSOX指数は上昇。東京市場もこの流れが波及した。また、自民と維新による連立政権誕生や高市首相誕生への期待感も投資家心理の好転につながり、日経平均の上げ幅は一時600円を超えた。また、維新の重要政策の一つである副首都構想の実現可能性の高まりから、阪急阪神<9042>や南海電<9044>などの大阪地盤銘柄に物色の矛先が向かった。
国内政局の不透明感が後退し高市首相を織り込む動きが見られたが、日経平均株価の上値の重さをみても、楽観的な買いは限られているようであり、結果を見極めたいところであろう。もっとも、週初の急落部分を埋めたことでセンチメントは改善しており、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。そのほか、米中問題については、米連邦準備理事会(FRB)のミラン理事が「米中の緊張が再燃したのは深刻な問題だ」との見解を示すなど、今後の状況次第では再びリスクが高まる可能性も残るだけに引き続き留意する必要がありそうだ。
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