1. 新中期経営計画の概要
2021年2月に発表した「中期経営計画21-23」では、初年度である2021年12月期の実績が計画を上回り、利益率が大きく改善したことから、2023年12月期の利益を前倒した新中期経営計画を2022年2月に発表した。新中期経営計画の経営目標としては、最終年度である2024年12月期に売上高24,000百万円(2021年12月期比16.7%増)、営業利益3,800百万円(同24.8%増)、経常利益3,700百万円(同22.9%増)を掲げている。なお、営業利益率が2023年12月期に低下するが、「ストレージミニ※」出店強化の資金調達手段として、利益を乗せない投資家出店を進めることによる。構造改革によってストックビジネスへの移行が進み、売上高成長より利益成長を重視した経営計画となっている。
※「ストレージミニ」は土地面積60坪程度、木造3階建て、総室数40~60部屋の小型屋内ストレージ。2022年2月時点で5物件出店している。耐久性が高く、長期活用によりCO2排出量削減にも貢献する。
新中期経営計画は意欲的な経営目標となっているが、国内のストレージ市場は大きな成長余地が見込まれることから、実現可能な数値と弊社では見ている。なお、同社は業界のリーディングカンパニーとして、利益追求と同時にESG経営も積極的に推進していることにも注目したい。近年、機関投資家を中心にESGに配慮した企業に投資する傾向が強まっていることからも、今後の取り組みに期待したい。
新中期経営計画の柱は引き続きストレージ運用となる。ストレージ運用が業績拡大(特に利益増)をけん引し、土地権利整備事業及びその他運用サービス事業は若干のプラスもしくは横ばいの計画となっている。
各事業の概要は以下のとおりである。
(1) ストレージ事業
ストレージ事業では、ストレージの質向上を目指す。コンテナ、土地付きともに現場改善を続けるほか、外観/内装ともに大幅なアップグレードを図る。加えて、コックピット経営による効率改善を図っていく。「ストレージミニ」については出店を強化・拡大していく。なお、同社では将来的にストレージ流動化を一部再開することも検討しており、「ストレージミニ」の出店強化の資金調達として、利益を乗せないで投資家に販売する予定である。
(2) 土地権利整備事業
土地権利整備事業では、売買ビジネスの安定収益化を目指す。「急成長」から「安定収益」事業への転換を進めることで、在庫回転率を高めて高効率化を図っていく方針だ。
(3) その他運用サービス事業
その他運用サービス事業では、安定収益源の維持を目指す。レンタルオフィスとアセットマネジメントを二本柱とし、高稼働を維持していく。また、定期的な設備投資を行うことで長期活用を推進していく。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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