日経平均は反落、日銀会合控え買い手控えムード強まる
29日の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は49.41ドル安(-0.12%)の40539.93ドル、ナスダックは12.32ポイント高(+0.07%)の17370.20、S&P500は4.44ポイント高(+0.08%)の5463.54で取引を終了した。企業の好決算を受けた買いが継続し、寄り付き後、上昇。主要経済指標の発表もなく動意乏しい中、連邦公開市場委員会(FOMC)を控え警戒感を受けた売りに押され、ダウは下落に転じた。ナスダックは主要ハイテク企業決算への期待感が根強く底堅く推移し相場はまちまちで終了。
米国株が高安まちまちのなか、昨日の大幅反発の反動などが先行して、東京市場は売り優勢で取引を開始した。日経平均は38000円台を維持したが、日本銀行の金融政策決定会合が今日から明日まで開催されていることで様子見姿勢が強まり、押し目買いは限定的。じりじりと下げ幅を広げる展開となり、プライム市場全銘柄の8割超が下落する全面安の地合いとなった。
日経平均採用銘柄では、第1四半期決算の利益の伸びが鈍化したことからコマツ<6301>が売られたほか、グループの金融事業再編メドを今年10月から来年1月に延期した楽天グループ<4755>も下落。また、金利低下を受けて、しずおかFG<5831>、千葉銀行<8331>、ふくおかフィナンシャルG<8354>や三井住友<8316>など銀行株がさえない。このほか、塩野義製薬<4507>、ディスコ<6146>、ソシオネクスト<6526>、ニトリホールディングス<9843>が売られた。
一方、第1四半期受注が想定以上で通期予想を上方修正したファナック<6954>が買われたほか、金利低下を受けて、三井不動産<8801>、住友不動産<8830>、三菱地所<
8802>など不動産株が堅調。このほか、オムロン<6645>、中外製薬<4519>、日本精工
<6471>、ソニーグループ<6758>、日産自<7201>がしっかり。
業種別では、鉱業、銀行業、機械、金属製品、繊維製品などが下落した一方、不動産業、輸送用機器の2セクターのみ上昇した。
為替は1ドル153円90銭台での小動きだが、長期金利の指標となる10年物国債利回りは1.015%まで低下しており4日続落。明日の日銀会合結果発表を控え、為替市場、金利市場ともに緊張感が高まっている。後場の東京市場は、為替市場と金利市場を睨んだ展開となるが、積極的な押し目買いは手控えられていることから日経平均は38000円を割り込む場面も見られそうだ。
<AK>
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