大引けの日経平均は前日比364.99円高の33533.09円となった。東証プライム市場の売買高は23億9054万株、売買代金は5兆6708億円だった。セクターでは電気・ガス、石油・石炭製品、輸送用機器が上昇率上位に並んだ一方、銀行、空運、小売、保険の4業種のみが下落した。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の67%、対して値下がり銘柄は30%だった。
個別では、年初来高値を更新した原油市況を追い風にENEOS<5020>の石油・石炭製品、INPEX<1605>の鉱業が買われた。中部電力<9502>の電気・ガス、三菱製紙<3864>
のパルプ・紙、郵船<9101>の海運、住友重機械<6302>の機械、UACJ<5741>の非鉄金属などバリュー(割安)系が引き続き全般高い。円安を支援材料に豊田自動織機<6201>、トヨタ自<7203>の輸送用機器が軒並み高となり、アイシン<7259>は前日の中期経営計画が引き続き材料視された。清水建設<1803>、三菱地所<8802>の建設や不動産も高い。他にも商社株が属する卸売など景気敏感セクターが総じて強い動きを見せた。業績関連の材料ではANYCOLOR<5032>、TOKYOBASE<3415>、ニーズウェル<3992>
が大幅に上昇。
一方、原油市況の上昇でコスト高が懸念されたかJAL<9201>、ANAHD<9202>の空運のほか、パンパシHD<7532>、コスモス薬品<3349>の小売りが下落。日本銀行の植田総裁の発言を受けた政策修正観測の高まりを背景に上昇が続いていた銀行株は、総裁発言と市場の解釈にギャップがあるとした一部報道を契機に売りが強まり筑波銀行<8338>、栃木銀行<8550>を筆頭に全般下落した。業績関連のリリースが失望されたポールトゥウィン<3657>、Link-U<4446>、ブラス<2424>、Hamee<3134>が急落し、好決算も出尽くし感が先行したギフトHD<9279>は大幅安となり、MSOL<7033>はストップ安まで売られた。
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