訪日外国人増加の恩恵を受ける「観光関連の割安株」に注目
・タカチホ(8225)
国内観光の土産品卸業で「国内シェアトップクラス」であり、長野県中心に全国展開をする同社。
訪日外国人急増の恩恵を受け、11月11日に発表した15年3月期連結業績は、売上高124億円(前期比3%増)、営業利益1億4000万円(同32.5%増)、経常利益9000万円(同54%増)、純利益3000万円(前期は5500万円の赤字)と増収2ケタ増益の見通しと発表。9月中間期までの対通期進捗率は売上高50%、営業利益75%、経常利益93%、純利益は超過と良好な推移をみせている。
2015年春には北陸新幹線の延伸により、金沢中心に観光事業が先取り期待を高めているが、同社は地盤が長野県になる事から「その恩恵を受ける関連銘柄」として注目を集めやすい他、温浴施設やおみやげ施設も展開している事も今後、好調な業績の追い風となるだろう。
また、2015年4月5日~5月31日に長野県で行われる「善光寺御開帳」に注目しなければならない。
これは、7年に1度しか開催されないため全国より大勢の参拝者が善光寺に訪れるが、「前回の参拝者数は673万人」と長野県地盤で土産品卸業を営む同社にとって「かなり恩恵を受ける」ビッグイベントと位置付けられだけに、波及効果も十分期待できる。
加えて、2018年冬季五輪で、一部を日本で分散開催する可能性がくすぶり続けているが、長野県のそり競技施設を有効活用する案が思惑として取り沙汰されており、有望度が増幅するにつれて、同社が関連株としての期待余地もあろう。
株価は14年1月高値220円を付けた後、150円を軸にもみ合いを継続しており、日柄調整は十分でPBR0.7倍台と水準訂正の余地は大きい。
最新の会社四季報では「16年3月期復配」の含みも記載されている点や、今後の収益環境を考えれば「中長期的に見ても上値余地は十分」といえるだろう。
また、出来高が少ないのが唯一の難点と言えるが、その分「値幅効果も大きい」と言えるのではないだろうか。
その実例として、北陸新幹線関連の一角として先週25日に大和(8247)が急騰し、年初来高値更新に買われるなど「割安な関連株が上値を追い始めた」点も同社にとって更なる追い風となろう。
本村