加賀電子、前期経常を一転10％増益に上方修正・最高益、配当も10円増額

　加賀電子 <8154> が4月28日昼(12:00)に業績・配当修正を発表。21年3月期の連結経常利益を従来予想の85億円→112億円(前の期は101億円)に31.8％上方修正し、一転して10.5％増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。

　会社側が発表した上方修正後の通期計画に基づいて、当社が試算した10-3月期(下期)の連結経常利益も従来予想の41.6億円→68.6億円(前年同期は45.9億円)に64.9％増額し、一転して49.5％増益計算になる。

　業績好調に伴い、前期の年間配当を従来計画の70円→80円(前の期は70円)に増額修正した。

株探ニュース

会社側からの【修正の理由】
　電子部品事業では、国内外の製造業からの需要が想定より早いペースで急回復しており、前四半期に引き続き、　社内計画に対して上振れ基調を維持いたしました。また、情報機器事業では、企業における在宅需要や大学・各種学校での新入学・進級需要をしっかり取り込み、PC製品の販売が堅調に推移いたしました。このように想定を上回る売上高の伸長に伴い売上総利益も増加した一方、販売費および一般管理費は全社的に経費支出の抑制に努めたこと等により　計画比で縮減したことから、営業利益、経常利益ともに前回予想を上回る見込みです。これら本業の収益の押上げにより、本年3月19日付「当社米国子会社における資金流出事案について」にてお知らせいたしました約5億円の損金計上およびコロナ影響で一時操業が停滞した一部の海外工場に係る減損損失計上も織り込んだ上で、親会社株主に帰属する当期純利益も前回予想を上回るものと見込んでおります。

　当社は、株主の皆様に対する利益還元を経営上重要な施策の一つとして位置づけ、長期的視点に立った財務体質と経営基盤の強化に努めるとともに、連結業績に鑑みながら株主の皆様に対する安定的かつ継続的な配当の維持を基本方針としております。当期末の配当金につきましては、上記の通期業績予想の上方修正を踏まえ、前回予想の1株当たり40円（普通配当30円+特別配当10円）に更に特別配当金10円を積み増して、1株当たり50円に増額修正いたします。これにより、中間配当金30円と合わせた年間配当金は1株当たり80円となり、前期実績の1株当たり70円から10円増配となります。本件につきましては、2021年６月29日に開催予定の第53回定時株主総会に付議する予定であります。（注）上記の業績予想につきましては、当社が発表日現在において入手可能な情報および合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の業績は今後様々な要因によって予想数値と異なる可能性があります。