株式会社東陽テクニカ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:高野 俊也(こうの としや)、以下 東陽テクニカ)は、強誘電体特性評価システム「FCE10シリーズ」の専用オプションとして、「e31カンチレバー逆圧電測定システム」を2023年1月に販売開始いたしました。本製品は、「FCE10シリーズ」と合わせて使用することで、従来の強誘電体のヒステリシス測定に加え、e31逆圧電特性評価も実施できるようになります。さまざまな製品に用いられている圧電薄膜アクチュエーターについて、その強誘電性や圧電特性評価を可能にします。
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(e31カンチレバー逆圧電測定システム)
背景/概要
近年、圧電薄膜アクチュエーターは、航空宇宙、医療、自動車、携帯電話、ゲーム機器などのエンターテインメント、エナジーハーベスト(環境発電)など、さまざまな業界で活用されています。このアクチュエーターは、圧電薄膜に電圧を印加した場合に変位が生じる現象の『逆圧電効果』を利用したアクチュエーターで、薄膜の場合、電圧を印加した方向に対し、同方向に変位が生じる『圧電縦効果』よりも、変位が大幅に大きくなる、垂直方向に変位が生じる『圧電横効果』を利用しています。圧電薄膜の重要な特性の一つとして、この電圧に対する変位の関係があり、その関係(測定)は、素子の寸法、圧電薄膜のヤング率、圧電定数d31より求めることができますが、未知の圧電薄膜の場合、ヤング率および圧電定数d31を直接導出することが難しいとされています。
この課題に対し、本製品を使用してe31の圧電定数から求めることで解決できるようにしました。e31圧電定数の算出には、圧電薄膜材料のヤング率やポアゾン比の情報は不要で、圧電薄膜を作製した基板の情報(既知の情報)から求めることができるため、印加する電圧に対する変位の関係を容易に求められます。
これまで、東陽テクニカでは、高精度・高速測定ができる強誘電体特性評価システムとして自社開発した「FCE10シリーズ」をさまざまな産業の材料開発に向けて提供してきました。今回新たに自社開発した「e31カンチレバー逆圧電測定システム」を組み合わせることで、圧電薄膜アクチュエーターの強誘電性や圧電特性評価も可能になります。東陽テクニカは、今後も強誘電体特性評価に関するシステムの自社開発を推進し、材料・デバイス評価の幅を拡げ、材料開発のさらなる発展に寄与してまいります。
主な特長
・ カンチレバー方式
・ 圧電定数算出に測定が困難な圧電薄膜材料のヤング率やポアゾン比の情報が不要
・ 専用治具にて圧電薄膜を確実に固定
・ 強誘電特性と圧電特性の両方の測定が可能
・ 強誘電体特性評価システム「FCE10シリーズ」と合わせて使用
◆製品ページ:https://www.toyo.co.jp/material/products/detail/e31sys.html
![](https://prtimes.jp/i/75068/29/resize/d75068-29-9ee6179fdf9b8fc1c8af-1.jpg)
(本システム概要図:水色部分が本システム部分)
・強誘電体特性評価システム「FCE10シリーズ」 製品ページ:https://www.toyo.co.jp/material/products/detail/fce10.html
・強誘電体・圧電体測定製品サイト:https://www.toyo.co.jp/material/products/list/contents_type=779
製品データ
・ 製品名:「e31カンチレバー逆圧電測定システム」
・ 販売開始日:2023年1月
・ 価格帯:要お見積り
<株式会社東陽テクニカについて>
東陽テクニカは、1953年の設立以来、最先端の“はかる”技術のリーディングカンパニーとして、技術革新に貢献してまいりました。その事業分野は、情報通信、自動車、エネルギー、EMC(電磁環境両立性)、海洋、ソフトウェア開発、ライフサイエンス、セキュリティなど多岐にわたります。5G通信の普及、クリーンエネルギーや自動運転車の開発などトレンド分野への最新の技術提供に加え、独自の計測技術を生かした自社製品開発にも注力し、国内外で事業を拡大しています。最新ソリューションの提供を通して、安全で環境にやさしい社会づくりと産業界の発展に貢献してまいります。
株式会社東陽テクニカ Webサイト:https://www.toyo.co.jp/
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