岩谷産が３連騰、国策に乗り上値追い加速

　岩谷産業<8088.T>が３連騰。水素ステーションのトップサプライヤーとして物色人気が続いており、株価は９月５日以来の８００円台復帰を目前にとらえている。トヨタ自動車<7203.T>は燃料電池車として世界初の市販となる「ミライ」を１２月から投入予定にあるが、２０１５年にミライを米国で販売することも発表し、ハイブリッド車のプリウスと同様に世界ベースでも成功の軌跡をたどる可能性に期待が高まっている。これを受けて周辺株全般も刺激されている。水素は石炭や石油、ＬＮＧなどから製造できるため、その供給源の多様さから、エネルギー自給率の極端に低い日本にとってエネルギー安全保障の側面からも注目され、政府が水素社会実現に向けたシナリオに注力しているのもこうした背景がある。安倍政権は今後５年間で燃料電池や燃料電池車の普及を促進させるための産業インフラ作りを加速させる方針で、２０２０年の東京五輪では水素社会の未来像を広く世界へ発信することを掲げており、同社もその国策に沿う関連株最右翼として継続的な買いが集まっている。

岩谷産の株価は１１時３０分現在７９０円（△２４円）


出所：株経通信（株式会社みんかぶ）