フジシールは朝安のあと切り返す、１５年３月期業績予想を下方修正も織り込み済みとの見方

　フジシールインターナショナル<7864.T>が朝安のあと切り返してきた。５日の取引終了後、１５年３月期の連結業績見通しについて、売上高を従来予想の１２９０億円から１３１０億円（前期比８．３％増）へ上方修正した一方、営業利益を同９７億円から９５億円（同１．１％減）へ、純利益を同５９億円から４４億円（同１８．７％減）へ下方修正したが、織り込み済みとの見方が強い。下方修正は、日本や欧州を中心としたシュリンクラベルの販売増から売上高は上方修正したが、ラベル装着機などを手掛けるＰＡＧＯ事業が販売単価の下落や生産改革の遅れから赤字が拡大することが要因。また、ポーランド子会社の火災事故に伴い、焼損した棚卸資産や建物、機械装置などの資産の損失額を特別損失として計上するため、純利益の下方修正幅が膨らんだという。
　なお、同時に発表した第３四半期累計（４～１２月）決算は、売上高９８３億９９００万円（前年同期比８．９％増）、営業利益７９億４６００万円（同１．０％増）、最終利益４９億６６００万円（同５．８％増）で、足もとの営業増益も好感されているようだ。

フジシールの株価は９時４０分現在３６８５円（△５円）


出所：株経通信（株式会社みんかぶ）