東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄数が全体の6割を占めた。セクター別では、その他製品、非鉄金属、保険、海運、輸送用機器など17業種が上昇。一方、陸運、食料品、不動産、小売、水産農林など16業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、アドバンテス<6857>、ソフトバンクG<9984>、TDK<6762>、信越化<4063>が堅調だった半面、KDDI<9433>、コナミG<9766>、ファーストリテ<9983>、バンナムHD<7832>、ニトリHD<9843>が軟調だった。
米中貿易戦争回避への思惑が高まったほか、ベッセント米財務長官が日米通商交渉で通貨目標を追求するつもりはないと発言したことで、円相場は一時1ドル=143円台前半まで円安に振れ、自動車など輸出関連株の買い戻しに向かわせた。一方で足もとで堅調な値動きが続いていた内需関連には、リバランスとみられる動きから軟化した。
米中貿易摩擦について、トランプ米大統領は「関税がいつ引き下げられるかは中国次第」と発言するなど、先行きは依然として楽観できない状況だ。また、日米財務相会談では、為替の目標水準について取り上げない見通しにあるが、関税政策の合意に向け強硬姿勢が示される可能性もあるだけに、会談内容には注目が集まるだろう。国内では主要企業の決算発表が始まっているが、ゴールデンウイークに入ってくることもあり、積極的な売買は手控えられそうである。
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