(割安)株を中心に強含む場面もあったが、引けにかけては再び失速するなど方向感に欠ける展開となった。
大引けの日経平均は前日比69.85円安の32706.52円となった。東証プライム市場の売買高は14億7589万株、売買代金は3兆5483億円だった。セクターでは電気機器、建設、精密機器が下落率上位に並んだ一方、ゴム製品、海運、陸運が上昇率上位に並んだ。東証プライム市場の値下がり銘柄は全体の58%、対して値上がり銘柄は39%
だった。
個別では、中堅外資証券が目標株価を引き上げた横浜ゴム<5101>、外資証券が投資判断を引き上げたブリヂストン<5108>が大きく上昇。為替の円安を追い風にトヨタ自<7203>、スズキ<7269>の輸送用機器の一角も高い。ほか、川崎汽船<9107>を筆頭した海運や、第一生命HD<8750>、東京海上HD<8766>の保険、原油市況の上昇を好感した石油資源開発<1662>、出光興産<5019>のエネルギー関連、日本製紙<3863>のパルプ・紙、住友鉱山<5713>、DOWA<5714>の非鉄金属などバリュー系が全般高い。
三菱UFJ<8306>や筑波銀<8338>、島根銀<7150>などの銀行株は連日で強い動きを見せた。JR東日本<9020>、JR東海<9022>の陸運、Jフロント<3086>、良品計画<7453>、しまむら<8227>の小売など内需系も堅調。
配当方針の変更と増配を発表したアートネイチャー<7823>、好決算が材料視された学情<2301>、神戸物産<3038>、未定としていた配当実施を発表した沖縄電力<9511>などが大きく上昇。クスリのアオキ<3549>、ツルハHD<3391>、TOA<6809>は投資判断の引き上げが確認された。東証スタンダードでは業績上方修正や増配が好感されたオービス<7827>、来期からの配当方針を変更したウエスコHD<6091>などが大幅高となった。
一方、HOYA<7741>、東京精密<7729>の精密機器、ルネサス<6723>、ディスコ<6146>、アルバック<6728>の半導体や、キーエンス<6861>、ソフトバンクG<9984>、日立製<6501>などハイテクが全般下落。イビデン<4062>は新製品発表を受けた米アップル株の下落が影響した。三井ハイテック<6966>は想定以上の業績下方修正を受けてストップ安まで売られた。今期見通しが市場予想を下回ったラクスル<4384>や、資金調達に伴う株式価値の希薄化が懸念されたジャフコ<8595>も大幅安。ほか、住友ベークライト<4203>、東京応化<4186>の化学、外資証券が投資判断を引き下げた大成建設<1801>、清水建設<1803>をはじめとした建設の下落が目立った。
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