会社側が発表した下方修正後の通期計画に基づいて、当社が試算した10-3月期(下期)の経常損益も従来予想の3億8100万円の黒字→2500万円の赤字(前年同期は7900万円の黒字)に減額し、一転して赤字計算になる。
株探ニュース
会社側からの【修正の理由】
通期売上高は、当初予想(前年比130.6%)よりも780百万円減少し、2,300百万円(前年比97.5%)となる見込みです。売上高の減少に伴い、営業利益は△300百万円、経常利益は△294百万円、当期純利益は△351百万円となる見込みです。当社は、2020年3月期において、再生医療製品事業、再生医療受託事業、研究開発支援事業の各事業において売上拡大に努めてきました。業績予想に対する第3四半期までの遂行状況が非常に厳しい中、挽回策を検討・推進するとともに、不確定要素の多い当社事業における今期決算着地の見極めを図ってきました。その結果、残りの期間での計画達成が困難との判断に至り、本日、以下の理由により当初予想を修正することを決定しました。1. 再生医療製品事業自家培養表皮ジェイスは、先天性巨大色素性母斑の待機患者の治療が一巡したことによる需要減の影響が想定以上に大きかったことが、修正の主な要因です。また重症熱傷も昨年に引き続き患者の発生が少ない状態が続き、受注が伸びませんでした。重症熱傷は冬季に急増するケースがあり、今期の傾向を見極めるのに時間を要しましたが、現段階において上記の販売減を挽回するまでには至らないと判断し、通期売上高を1,206百万円(前年比117.0%)から893百万円(前年比86.6%)に修正しました。自家培養軟骨ジャックの売上高は、人工コラーゲン膜の導入による低侵襲化・移植手技の簡便化を実現し、新規施設からの受注も増えるなど、着実に伸びています。加えて、富士フイルムの3次元画像解析システム「SYNAPSE VINCENT」を活用した膝診断との相乗効果を追求するといった施策による更なる売上拡大に取り組みました。しかしながら計画した目標値に対しては遂行が遅れており、第3四半期累計期間の売上高実績に最近の業績動向を勘案し、通期売上高を615百万円(前年比165.3%)から469百万円(前年比126.0%)に修正しました。2. 再生医療受託事業再生医療等製品の開発コンサルティング及び開発製造受託業務は、受託した案件を一つ一つ前進させているものの、一部で詳細仕様決定や契約締結、技術の移管等に想定以上の時間を要しており、計画に対して収益獲得が遅れています。当社は引き続き今期中の売上最大化を目指し顧客との開発目標達成に向けて取り組みますが、第3四半期累計期間の売上高実績及び各受託案件の現時点での進捗状況を勘案し、通期売上高を1,101百万円(前年比131.8%)から799百万円(前年比95.6%)に修正しました。3. 研究開発支援事業研究用ヒト培養組織ラボサイトシリーズの売上は着実に伸び、今年9月に販売開始したヒトiPS 細胞由来腸管上皮細胞「F-hiSIEC(エフハイシーク)」も順調に立ち上がっています。ただし計画した目標値に対しては遂行が遅れており、第3四半期累計期間の売上高実績に最近の業績動向を勘案し、通期売上高を156百万円(前年比132.0%)から138百万円(前年比116.7%)に修正しました。当社は、経費の圧縮に努めていますが、以上のような売上高の減少による影響をカバーするのは困難と判断し、営業利益を△300百万円、経常利益を△294百万円に、また繰延税金資産の取り崩しが必要と判断し、当期純利益を△351百万円に修正しました。(業績予想に関する注意事項)上記に記載しました予想数値は、現時点において入手可能な情報に基づいて算定しておりますが、多分に不確定な要素を含んでおります。実際の業績等は、状況の変化などにより上記予想数値と異なる場合があります。
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