東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄が1200を超え、全体の7割超を占めた。セクター別では、銀行、電気ガス、不動産、その他金融など29業種が上昇。一方、石油石炭、鉱業、海運、金属製品の4業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、キヤノン<7751>、TDK<6762>、コマツ<6301>、テルモ<4543>が堅調だった半面、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>、ダイキン、<6367>、アドバンテス<6857>が軟調だった。
前日の米国市場では、主要ハイテク企業の決算発表前に利益確定売りが先行し、ナスダック指数やSOX指数は下落した。また、取引終了後に決算を発表したグーグルの親会社アルファベットや半導体大手アドバンスト・マイクロ・デバイセズが時間外取引で急落したことも響き、値がさハイテク株中心に売り先行で始まり、日経平均の下げ幅は一時350円を超えた。
また、取引開始前に発表された1月開催の日銀金融政策決定会合の主な意見で、早期のマイナス金利政策の解除に対する思惑が台頭したことも相場の重荷になったようだ。一方、政策修正への思惑から国内長期金利が上昇しているため、銀行株などに値を上げる銘柄が増えたほか、好決算銘柄にも投資資金がシフトした。加えて、取引終盤には海外勢とみられるインデックス買いなども観測されていたようだ。
投資家の関心はFOMCの結果と、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の会見内容に移っている。その上で、声明文から利上げバイアスが取り除かれるのか、パウエル議長の会見で利下げ開始時期についてどこまで踏み込んだ発言があるのか、米景気がソフトランディングに向かう自信をさらに深めているのかなどが焦点となろう。また、国内主要企業の決算発表も本格化しており、業績動向を確認したいと考える投資家も多い。目先は決算を受けた選別色の強い展開が続くことになりそうだ。
<CS>
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