東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄が1000を超え、全体の6割近くを占めた。セクター別では、銀行、輸送用機器、鉄鋼、ゴム製品など22業種が上昇。一方、証券商品先物、空運、倉庫運輸、陸運など10業種が下落し、サービスが変わらずだった。指数インパクトの大きいところでは、日東電工、ソニーG<6758>、ファナック、ダイキン<6367>が堅調だった半面、アドバンテス、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>が軟調だった。
前日の米国市場は、ファースト・リパブリック・バンクの救済について、「米政府は現時点では消極的である」との報道が伝わると、金融不安への懸念から銀行株中心に売られ、NYダウ、S&P500はともに下落した。この流れを受けて、東京市場でも証券株など金融セクター中心に売りが続き、日経平均の下げ幅は一時150円を超えた。しかし、メタ・プラットフォームズなど米テック企業の堅調な決算を映して、時間外取引での米株先物が値を上げているため、今夜の米国市場の反発期待が相場を支え、引けにかけて買い戻しの動きが優勢となった。
日経平均は小幅に反発となった。投資家の関心は本格化している企業決算に移っており、2024年3月期の増益予想を示す企業などには投資マネーが流入している。このため、決算を受けた個別物色の動きが目先的には強まりそうで、相場全般は方向感の定まらない展開が続きそうだ。一方、本日から日銀の金融政策決定会合が開催されている。政策変更への期待は後退しているものの、植田総裁就任後初の会合となるだけに、どのような発言が出てくるのか見極めたいと考える投資家が多い。
<CS>
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