■今週の相場ポイント
1.日経平均は2週ぶり反落、一時4万大台を回復
2.ASMLが決算受け急落、米SOX指数は大幅安
3.東京市場もリスクオフに、米規制報道も逆風
4.軟調展開続く、TSMC好決算も流れ変わらず
5.1ドル150円へ、円安追い風も引き続き上値重い
■週間 市場概況
今週の東京株式市場で日経平均株価は前週末比624円(1.6%)安の3万8981円と、2週ぶりに下落した。
今週は前週からの上昇基調を引き継ぎ、連休明けから大幅高でスタート。このままリスクオンムードが続くかに思われたが、オランダの半導体製造装置大手ASML
スポーツの日の祝日を含む3連休明け15日(火)の東京株式市場は大幅高。前週後半の強調相場が継続し、日経平均は一時4万円の大台を回復した。東京市場が休場の間に欧米株が水準を切り上げ、これに引っ張られる形となった。先物主導で終始買い優勢となり、特に日経平均寄与度の高い半導体セクターの値がさ株への買いが目立った。16日(水)は急反落。前日の米国株市場ではNYダウなど主要株価指数が総じて軟調だったほか、蘭ASMLの決算発表を受け同社株が急落、この流れが波及しフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が大幅安に。米国による半導体輸出規制を巡る報道も逆風材料となり、東京市場は一転してリスクオフの地合いが強まった。17日(木)も下落。朝方は高く始まったものの、買い一巡後は上値の重さが意識された。午後に発表されたTSMC
■来週のポイント
来週は日米の政局を横目にしながらの展開が予想される。衆院選、米大統領選ともにいまだはっきりしない情勢であり、市場では様子見ムードが強まりそうだ。そのほか、今週はさほど注目されなかったがイスラエルを巡る中東情勢の緊迫にも注意を払いたい。
重要イベントとしては、国内では27日が衆議院議員選挙の投開票日となる。海外では21日に発表される中国10月最優遇貸出金利、米国9月コンファレンス・ボード景気先行指数、22日に発表されるIMF世界経済見通し、24日に発表される米国9月新築住宅販売件数に注視が必要だろう。
■日々の動き(10月15日~10月18日)
【↑】 10月15日(火)―― 4連騰、欧米株高を受け一時4万円台を回復
日経平均 39910.55( +304.75) 売買高18億5726万株 売買代金 4兆4380億円
【↓】 10月16日(水)―― 5日ぶり急反落、米半導体株安を受け売り優勢
日経平均 39180.30( -730.25) 売買高16億1511万株 売買代金 3兆9155億円
【↓】 10月17日(木)―― 続落、半導体関連株が売られ3万9000円台割れ
日経平均 38911.19( -269.11) 売買高16億3220万株 売買代金 3兆7538億円
【↑】 10月18日(金)―― 3日ぶり反発、朝高後は戻り売りで伸び悩む
日経平均 38981.75( +70.56) 売買高14億3152万株 売買代金 3兆6276億円
■セクター・トレンド
(1)全33業種中、23業種が値下がり
(2)値下がり率トップはENEOS <5020> など石油。資源株はINPEX <1605> など鉱業も大幅安
(3)HOYA <7741> など精密機器、レーザーテク <6920> など電機、スズキ <7269> など自動車といった輸出株も安い。
(4)内需株はアサヒ <2502> など食料品、良品計画 <7453> など小売、JR九州 <9142> など陸運が売られた
(5)金融株は三菱UFJ <8306> など銀行が値上がり率トップに買われた
東京海上 <8766> など保険、SBI <8473> など証券も高い
(6)景気敏感株は郵船 <9101> など海運が大幅高だが、古河電 <5801> など非鉄、日本製鉄 <5401> など鉄鋼は軟調
■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数)
1(4) 半導体
2(1) 防災
3(5) 人工知能 ── エヌビディア効果でテーマ物色に火
4(3) 防衛
5(17) 半導体製造装置
※カッコは前週の順位
株探ニュース
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