「防衛」が3位、関税デメリットから外れたグローバルテーマで再脚光<注目テーマ>
1 量子コンピューター
2 仮想通貨
3 防衛
4 半導体
5 親子上場
6 サイバーセキュリティ
7 人工知能
8 原子力発電
9 造船
10 円高メリット
みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「防衛」が3位にランクインしている。
ひと頃と比べてトランプ関税に対する投資家の不安心理はやや緩和されているとはいえ、引き続き相場の重荷となっており、直近では欧州への50%関税引き上げにトランプ米大統領がSNSで言及したことで、にわかに波乱含みとなった。発動の期限を6月1日から7月9日に延期したとはいえ、依然として欧州と米国の貿易摩擦は市場センチメントを冷やす材料として強く意識されている。
内需株優位との見方もあるが、国内も景気先行きに不透明感が強くインバウンド関連も含めてテーマ買いの動きが鈍くなっているのが現状だ。そうしたなか、防衛関連はトランプ関税などの影響を受けにくいグローバルなテーマとして注目度が再び高まっている。防衛省との取引額で群を抜く三菱重工業<7011.T>は5月中旬を境に上値指向を強め、直近8営業日で7日上昇し、きょうも目先筋の売りをこなし頑強な値動き。週明けに上場来高値を更新した。IHI<7013.T>も急勾配の上昇トレンドを形成し、前週末23日に2000年以降の最高値をつけている。三羽烏の中でやや遅れている川崎重工業<7012.T>もここ機関投資家とみられる大口の買いが観測され、目を見張る売買代金で高値更新を目前に捉えている。
米国では防衛向けビッグデータ解析のパランティアテクノロジーズ<PLTR>が最高値圏で売り物をこなしているが、昨年2月以降、直近までで株価は約8倍化している。東京市場でも、防衛関連銘柄はこれに追随する動きとなっている。前週21~23日の日程で行われた防衛装備品の国際展示会「DSEI Japan 2025」では、企業や団体など日本勢の参加が169にのぼり、前回開催時と比較して倍増したことが伝わっている。石破首相も22日に来訪したことで、防衛関連テーマの国策関連としての位置付けが改めて意識された面もあるようだ。
防衛関連株では、このほかNEC<6701.T>や三菱電機<6503.T>、東京計器<7721.T>、新明和工業<7224.T>などのほか、日本アビオニクス<6946.T>、IMV<7760.T>、カーリット<4275.T>、石川製作所<6208.T>などが注目される。
出所:MINKABU PRESS
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