~プレミアム会員を軸としたサブスク型ビジネスモデルへ一新~
【ポイント】
・5月に、独自のサブスクリプションモデルへ完全移行することを表明した。すでに10年かけて会員型ビジネスへシフトし、ここ数年はプレミアム会員中心の事業へシフトしてきた。いよいよNCS(ニューカスタマーサクセス会員)を軸としたモデルに転換する。
・広義のサブスク会員は45万人(ARPU3500円)であるが、このうちデジタル担当が付いているプレミアム会員(NCS)を、現在の9.7万人から1年後を目途に14万人へ拡大する。仕組みはできているので、今期は人材の増強と広告宣伝の拡大に大きく先行投資する。
・この投資負担で、今期は減益となるが、来期からはNCSの増加が軌道に乗ってこよう。既に売上の50%はサブスク型であるが、これを3~5年で80%まで高める計画である。前下期より攻めに転じており、採用を増やし、HISからの出向も400人受け入れる。宣伝・広告ではTVCMも使い、「デジタル担当」をアピールしている。独自の車両型店舗(Connected Mobile Store)もこの夏から登場しよう。
・プレミアムメンバーの会員数が増加に転じている。家庭のデジタルライフを計画的にサポートするというビジネスモデルが、効果を発揮しつつある。「情報社会における格差を解消する」というビジョンと、「全てにお宅にデジタル担当を」というミッションのもと、LTV(ライフ タイム バリュー)を追求していく。PCデポは在宅でのテレワーク、オンライン学習、遠隔コミュニケーションなど何でも相談にのってくれる。
・デジタルライフプランのコンサルを担うデジタル担当は3~5人のチーム(Works)が顧客(家庭)のデジタル担当になって、プレミアムメンバーである顧客の未来デジタルライフを一緒に創っていく。提案型コンサルによる需要創出効果が次第に顕在化してこよう。
・新しいビジネスモデルへの転換は先進的で画期的、世界でもユニークである。新規の加入も増えてくるので、収益性は以前より向上してこよう。今後5年でみると、NCSが大きく増加する中で、サブスク型の収益が着実に伸びてくるので、市場での評価も大きく上昇してこよう。
目 次
1.新ビジネスモデル 独自のサブスク型へフルモデルチェンジ
2.特色 インターネットデバイスのサービス専門店へ転換
3.強み サービス収入主力の収益構造へシフト
4.今後の展開 メンバー(会員)との結びつきを強化し、関係人口作りへ
5.当面の業績 NCS(ニューカスタマーサクセス)会員の獲得に向け先行投資
6.企業評価 NCSの新規加入増で、攻めの局面へ
企業レーティング | A |
---|---|
株価 (2021年6月18日) |
429円 |
時価総額 | 226億円 (52.622百万株) |
PBR | 0.82倍 |
ROE | 5.3% |
PER | 15.3倍 |
配当利回り | 3.3% |
総資産 | 37224百万円 |
純資産 | 26518百万円 |
自己資本比率 | 71.1% |
BPS | 524.6円 |
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | EPS | 配当 |
---|---|---|---|---|---|---|
2013.3 | 51359 | 867 | 924 | 441 | 11.2 | 3.9 |
2014.3 | 53772 | 2256 | 2357 | 1536 | 38.0 | 4.7 |
2015.3 | 51261 | 3045 | 3162 | 1914 | 42.0 | 6.9 |
2016.3 | 51729 | 4086 | 4139 | 2693 | 56.9 | 9.6 |
2017.3 | 46417 | 3402 | 3467 | 2269 | 44.1 | 13.0 |
2018.3 | 43590 | 2981 | 3079 | 1958 | 38.6 | 13.0 |
2019.3 | 40447 | 2579 | 2685 | 1553 | 30.9 | 13.0 |
2020.3 | 39137 | 2941 | 3018 | 1718 | 34.2 | 13.0 |
2021.3 | 38312 | 2893 | 2935 | 1854 | 36.8 | 13.5 |
2022.3(予) | 39100 | 2050 | 2100 | 1410 | 28.0 | 14.0 |
2023.3(予) | 40500 | 2500 | 2550 | 1700 | 33.7 | 15.0 |
(2021.3ベース)
(注)ROE、PER、配当利回りは直近予想ベース。2013年10月に1:100、2015年1月に1:1.5、2016年10月に1:1.2の株式分割を実施。それ以前のEPS、配当については修正ベース。
企業レーティングの定義:当該企業の、(1)経営者の経営力、(2)事業の成長力・持続力、(3)業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。
レポート全文はこちらから
http://www.belletk.com/pcdepo202106.pdf
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