同社の強みは、第一に鋼管・ステンレス分野における多様な商品ラインナップである。建築、自動車、造船など多様な産業向けに普通鋼鋼管からステンレス鋼管、形鋼や自転車用リムまで幅広い製品群を展開しており、安定的な供給力と幅広い需要への対応を可能にしている。第二に、鋼管型鋼製造やロールフォーミングに代表される技術力である。特に後者のロールフォーミング技術を金型の自社設計などで深化させており、軽量かつ高付加価値の形鋼を開発できる点は競合との差別化要因となっている。第三に、安定的な収益を生む不動産賃貸事業を有することだ。東京都や大阪府の自社物件を賃貸し、景気変動の影響を受けにくい収益源の確保を進めている。これらの強みは、長期的な成長と収益安定性を下支えしている。
2026年3月期第1四半期(2025年4~6月期)の売上高は10,296百万円(前年同期比5.3%減)、営業利益は607百万円(同77.7%増)と大幅な増益を確保した。主力の鋼管関連は建築業界の軟調な需要の影響を受け売上が減少したが、原材料コスト削減と製品価格維持の努力により粗利率が改善し、営業利益は139.9%増の504百万円となった。通期予想では売上高45,600百万円(前期比6.4%増)、営業利益2,900百万円(同76.7%増)を計画しており、現状の価格水準の維持に努めることで収益を確保することを目指す。
今後の成長見通しとしては、『中期経営計画2026』において2027年3月期の目標として売上高46,700百万円、営業利益3,500百万円、ROE7.7%を掲げている。それに向けた成長戦略として鋼管・ステンレス事業の収益基盤強化とASEAN市場を中心とした海外展開を進めていく。前者については関東向け拡販のための千葉工場の新倉庫の建設が進んでおり、また海外展開においてはインドネシア現地法人を起点にASEAN需要を取り込む方針を掲げ、成長投資を加速している。また、研究開発部門の新設による新規製品開発やM&Aによる技術・販路獲得を推進する方針も示しており、今期の三宅金属の完全子会社化などの事業拡大も推進している。
株主還元については、総還元性向100%・配当性向50%を掲げており、自社株買いを含む前期(2025年03月期)の総還元性向は約270%に達し、今期の予想配当額は1株当たり300円である。また不動産収益やキャッシュフローを活用しつつ、中期経営計画の3カ年で合計60億円の成長投資も実施予定であり、成長と株主還元を両立する姿勢が明確である。PBRは直近で0.8倍程度となっている上、配当利回りも5.7%と高水準であり、投資妙味が高いと言える。
総じて、新家工業は鋼管・ステンレス事業を軸に収益力を強化しつつ、不動産や海外展開を組み合わせた事業ポートフォリオにより安定性を高めている。直近ではコスト改善や製品価格維持により利益率が回復基調にあり、中期的にはASEAN需要の取り込みや研究開発の成果が期待される。同社の収益基盤の強化と株主還元方針の両立に注目していきたい。
<HM>
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