しかしながら、併せて通期の同損益を従来予想のトントン→135億円の赤字(前期は190億円の赤字)に下方修正した。赤字額は前期末の純資産を42.5%毀損する規模となった。
会社側が発表した上期実績と通期計画に基づいて、当社が試算した10-3月期(下期)の連結最終損益は78.4億円の赤字(前年同期は130億円の赤字)に赤字幅が縮小する計算になる。
直近3ヵ月の実績である7-9月期(2Q)の連結最終損益は26.7億円の赤字(前年同期は42億円の赤字)に赤字幅が縮小したが、売上営業損益率は前年同期の-7.8%→-11.1%に大幅悪化した。
株探ニュース
会社側からの【修正の理由】
1.3期連続の大幅赤字見通し一昨年の世界的な新型コロナウイルスの拡大、昨年の半導体不足問題からの混乱を経て、本年度は経営のスリム化や生産エリア最適化戦略の実施に取り組み、営業黒字を目指してまいりました。しかしながら、材料価格や労務費の記録的な高騰、新型コロナウイルスの封じ込めのための上海ロックダウンに伴う減産及び自動車メーカーの不測かつ短期的な生産計画変動など、相次ぐ経営環境の悪化は社内での改善活動の努力を大きく上回りました。特に北米地域において業績の悪化が顕著で、原油価格上昇に伴う原材料・物流費高騰や労務費の上昇、新規車種立ち上げ費用の増加等によるコストの悪化に加えて、大幅な円安での為替換算により、売上及び赤字が増加する見通しとなりました。物流コスト増は、グローバルでの最適地での効率的な生産体制への変革を目指した主要施策に著しい足枷となりました。結果、過去2期に引き続き大幅な赤字を計上する見通しとなりました。2.資金面の安定厳しい環境下にありますが、お取引金融機関からはこれまで通りご融資を頂いている資金の残高維持をいただいているほか、主力銀行であるりそな銀行には資金繰りを万全とするために、合計で75億円の資金枠を供与して頂いております。内45億円は9月末に新たに追加で供与を頂いたものです。弊社ではグループ会社を含め売却可能な資産の売却により確保した資金を運転資金に充当していることもあり、これまでのところ、主力銀行から供与された75億円の資金枠は利用しておりません。3.足元の業績推移今回発表の通期見通しでの営業利益水準は、上期の▲82億円に対して下期は▲44億円(通期▲126億円)を見込んでおります。下期以降は日本地域とアジア地域における固定費削減及び北米地域においての材料費高騰分の得意先への転嫁が進むことで赤字幅が縮小することを見込んでおります。4.来期以降の事業計画来年度以降の事業計画については、北米を中心として抜本的な構造改革を進めることなどを含めて既に着手しておりますので、出来次第すみやかにお知らせをしていく予定です。(注)上記の業績予想等につきましては、当社が現時点までに入手可能な情報に基づいて作成したものであり、実際の 業績は今後の様々な要因によって上記予想と異なる可能性があります。
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