大幅反落。前日に上半期の決算を発表、営業利益は1153億円で前年同期比21.1%増益、7月12日に上方修正した水準での着地となる。化学品事業の好調がけん引役に。一方、その時点で未修正だった通期予想は今回、2100億円から2300億円、前期比11.6%増に上方修正している。ただ、上期の上振れ分のみを反映した修正でサプライズは乏しい状況、目先の出尽くし感が優勢となる形のようだ。
ダイキン工<6367>:24100円(+1100円)
大幅反発。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は1079億円で前年同期比1.3%減となったが、上海ロックダウンの影響を加味すると、想定以上に底堅い推移との評価が先行しているようだ。各地域でシェアが上昇する形になっている。通期予想は従来の3400億円から3500億円、前期比10.6%増に上方修正しているが、二次値上げの浸透期待などもあるなかでは保守的と捉えられている。
ケーズHD<8282>:1222円(-126円)
急落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は69億円で前年同期比39.7%減益となり、100億円程度の市場予想を大きく下回っている。五輪需要の反動、エアコン販売の期ずれ、リベート縮小による粗利益率の悪化などが想定比下振れ要因に。会社側では通期計画の430億円、前期比3.0%増を据え置いているが、より下振れ懸念などは強まる状況になっている。
NOK<7240>:1101円(-93円)
急落。前日に第1四半期決算を発表、営業損益は13.9億円の赤字で前年同期比82.8億円の損益悪化となり、上半期計画は従来の115億円から43億円に、通期では295億円から223億円、前期比28.8%減に下方修正している。自動車生産台数の下振れに伴い、シール事業、電子部品事業ともに自動車業界向けの販売が減少のもよう。想定以上の収益悪化を受けてネガティブな反応が先行する形に。
イリソ電子<6908>:3820円(+700円)
急伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は14億円で前年同期比10.6%増となり、市場予想を5億円程度上回る着地となっている。成長期待の高いパワートレイン向けが大幅増収、為替の円安効果も大きく寄与した。モルガン・スタンレーMUFG証券では投資判断を「アンダーウェイト」から「イコールウェイト」に格上げ、目標株価も3000円から3500円に引き上げている。業績上振れ余地は大きく、最悪期は脱出としている。
スパイダープラス<4192>:612円(+34円)
急反発。リコー<7752>との協業を発表。リコーの「RICOH360」プラットフォーム事業と同社の建設DXサービス「SPIDERPLUS」事業との協業を開始するという。同社が培ってきた建設DXにおける課題解決力と、リコーグループの360°カメラに関する技術・ノウハウを掛け合わせることで、建設現場のDXを加速化する。2024年4月より改正働き方改革関連法が施行され、残業時間の上限に罰則規定が設けられるなど、業界の生産性改善が急務となるなか、業界での課題解決に取り組む方針。
タスキ<2987>:1039円(+139円)
急騰。22年9月期第3四半期(21年10月-22年6月)決算を発表した。営業利益は前年同期比80.6%増の11.25億円。積極的な販売活動で29件の引渡しを行い、売上高は同66.0%増加し、第3四半期として過去最高となった。また、クラウドファンディング事業では、「TASUKI X-Techファンド#1」で5000万円を募集し、募集開始約12分で満額申し込みを達成するなど、注目度を高めている。22年9月期営業利益は前期比25.5%増の15.70億円予想。
スタメン<4019>:485円(+10円)
一時急伸。自社で開発・提供する、従業員エンゲージメントを高めるITサービス「TUNAG(ツナグ)」の利用企業数が、2022年8月に500社を突破したことを発表。コロナ禍をきっかけにリモートワークが広まり、企業と従業員の結びつきを示す「従業員エンゲージメント」のニーズが高まっている。矢野経済研究所が21年7月に公表した調査によると、関連市場規模は19年時点の約30億円から23年には約2倍以上の65億円になるという。人的資本経営への注目度が高まるなか、同社は今後もサービス機能の改善・追加を行っていく方針。
<NH>
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