東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄数が1000に迫り、全体の6割占めた。セクター別では、サービス、証券商品先物、その他製品、その他金融など16業種が上昇。パルプ紙、石油石炭、鉄鋼、輸送用機器など17業種が下落した、指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、リクルートHD<6098>、ファーストリテ<9983>、アドバンテス<6857>、ソフトバンクG<9984>が堅調だった半面、トヨタ<7203>、スズキ<7269>、ホンダ<7267>、日産化<4021>、日清粉G<2002>が軟化した。
前日の米国市場は、4月の消費者物価指数(CPI)が想定通りに減速したことや、4月の小売売上高も弱含みとなり、利下げ期待が再燃したことで、NYダウは史上最高値を更新した。東京市場にも好影響を及ぼし、日経平均の上げ幅は一時500円を超えた。一方、円相場が1ドル=153円台へと円高が進んだため、輸出採算の悪化への警戒感から自動車株などに値を消す銘柄が増えた。
米CPIの鈍化を受け、米国の利下げ観測が高まり、投資家心理が上向いたが、米国の利下げは早くても9月との見方が多く、それまでには、たくさんのインフレ指標の発表があるため、インフレ鈍化基調が今後も続くか見極める必要があるだろう。一方、日銀の利上げ観測がくすぶるなか、1-3月期の国内総生産(GDP)が年率換算で-2.0%と、2四半期ぶりのマイナス成長となり、国内景気の先行き不安感が残るだけに、消費の回復など国内固有の好材料が出てこなければ、自律反発の域を抜け出ていないだろう。
<CS>
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