東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄が1000を超え、全体の6割超を占めた。セクター別では、海運、その他製品、保険、化学など11業種が上昇。一方、石油石炭、繊維製品、証券商品先物、その他金融など22業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、信越化<4063>、アドバンテス<6857>、日東電工<
6988>、トレンド<4704>が堅調だった半面、ファナック<6954>、中外薬<4519>、リクルートHD<6098>、ソフトバンクG<9984>、トヨタ<7203>が軟化した。
前日の米国市場では、米財務省が発表した1-3月期の連邦政府の借り入れ額が推計よりも少なかったことが金利低下を促し、金利動向に敏感なグロース株中心に買われ、主要株価指数が上昇した。これが東京市場の手掛かり材料になり、海外勢の先物買いを交え、日経平均の上げ幅は一時200円を超える場面があった。ただ、円安進行が一服しているだけに、輸出採算の悪化が警戒され、トヨタなど輸出関連株には重しとなり、上値の重さが意識された。トヨタについては、前日グループ会社の新たなエンジン不正を受けてランドクルーザーなど人気車種の出荷を停止すると発表したことも響いた。
きょうの市場は続伸したものの、全般は様子見ムードの強い展開が続いた。FOMCの結果を見極めたいと考える投資家が大半だからだ。また、米国では30日、1月のコンファレンスボードによる消費者信頼感指数や昨年12月の雇用動態調査(JOLTS)などの発表が予定されており、市場予想と大きく乖離する結果となれば、円高が一段と進む可能性があり警戒が必要だろう。また国内で企業決算が本格化しており、決算内容の確認もポイントになりそうだ。ただ、心理的な節目の36000円台を割り込まず推移しており、地合いの強さは変わっていないとの見方をする向きも多い。
<CS>
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