(4) 専門性と対応力を備えた営業人財の継続育成
同社の特長の1つとしてオフィスや店舗の賃料を保証する事業用賃料保証がある。住居用と事業用の審査手法は大きく異なるため、住居用の専業保証会社が事業用賃料保証を展開することは容易ではない。同社は創業来、事業用賃料保証を展開しており、永年培ってきたノウハウによって他社の一歩先を行っていると言える。不動産会社への営業時に、比較的未導入の多い事業用賃料保証を提案し、実績を積み上げたうえで住居用賃料保証を提案するなど、住居用賃料保証と事業用賃料保証にはクロスセリングの有効性も実証されている。一方で各支店の営業人財は、住居用と事業用の両方の専門性と対応力が求められる。同社では継続的なOff-JTおよびOJTにより人財育成を行ってきており、能力向上がパフォーマンスの向上につながっている。2026年3月期は医療費保証の営業を全国各店舗で開始する計画であり、営業人財の継続育成はさらに進化することになる。
(5) AI分析を活用した精度の高い与信審査と高い債権回収力
保証関連事業の重要な経営指標として、代位弁済発生率と代位弁済回収率がある。代位弁済発生率(高いほど収益にマイナス)は、同社が保証契約を結んでいる件数のうち、滞納などにより代位弁済をした件数の比率である。後発企業として都市部での知名度の向上やシェアを伸ばすなかで、戦略的に難しい属性の顧客にも対応してきた結果、過去にこの比率が上がった時期もあるが、現在では一定の知名度とシェアが得られたことから採算重視に戦略を転換した。その結果、2021年3月期からは好転し、明確な改善が見られる。2025年3月期は6.3%(前期は6.1%)と良好な水準を維持した。代位弁済回収率(高くなるほど収益にプラス)は、97.4%(2025年3月期)と前期からは0.3ポイント上昇した。この指標がコロナ禍と比べると若干低下傾向な理由としては、補助金などの恩恵が剥落してきたことも一因であり、振り幅は織り込み済みである。賃料債務保証は一定の与信リスクが生じることは必然であり、代位弁済をゼロにすることや、回収率を100%することは現実的な目標とはならない。適正な審査により債権の良質化を進めつつ、より広く保証を提供することも社会的な使命である。なお、現時点で同社はこれらの指標において業界トップの水準にあると考えられる。同社の厳格かつ迅速な審査を支えるのは、専門的なデータと独自開発のシステム、ノウハウを持つ審査部門の存在である。属性情報などから入居者チェックをするほか、新聞記事、代位弁済情報データベース、個人信用情報など多様な情報ソースからAIを活用したモデルを構築し、徹底的かつ迅速な保証審査に取り組んでいる。
(6) 東証プライム上場、創業20年にわたり培った実績と高い信用力
同社は、賃料債務保証を主業とする会社で唯一の東証プライム市場上場会社である。同業他社と比較して、高い成長性に特長がある。2016年3月期から2025年3月期までの9期間の売上高の成長性を比較すると、同社が年率19.6%増、同業A社が年率5.3%増、同業B社が年率18.5%増、同業C社が年率11.1%増となっており、同社の成長性が業界内でも高い水準にあることがわかる。同社の成長の原動力は九州以外のエリアへの拡大と深耕である。特に東名阪の大都市エリアでは、同社がシェアを伸ばす余地はまだ広く残っていること、認知度・信頼度の向上とともに営業現場において同社が採用されやすい状況が生まれていることなどから、しばらくは着実な成長が続くだろう。一方、売上高経常利益率で比較すると、同社17.9%(2025年3月期)に対して、同業A社12.9%(2025年1月期)、同業B社22.2%(2025年3月期)、同業C社3.2%(2025年3月期)、同業D社9.9%(2025年3月期)となっており、収益力においても業界上位であることがわかる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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