東証プライム市場の騰落銘柄数は、値下がり銘柄数が1500を超え、全体の9割超を占めた。セクター別では、情報通信を除く32業種が下落。金属製品、建設、繊維製品、ガラス土石の下落が際立っていた。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>、中外薬<4519>が堅調で、この3銘柄で日経平均を約260円支えた。半面、ファーストリテ<9983>、ニデック<6594>、日東電工<6988>、ファナック<6954>、アドバンテス<6857>が軟調だった。
短期的な相場の過熱感から利益確定売りが先行して始まった。また、米関税の影響が重荷となり2025年12月期の業績予想の下方修正をしたキヤノン<7751>が大幅に反落したほか、特別注意銘柄に指定され、日経平均構成銘柄から除外されるニデックはストップ安まで売られた。このほか、2026年3月期の業績予想を上方修正したものの、コンセンサスに届かず材料出尽くし感が台頭した日東電工もさえない動きとなり、様子見姿勢に向かわせたようだ。取引終了後にアドバンテストの決算を控えており、この結果待ちの面もあった。もっとも、日経平均は先日の大幅高に対する反動安とはいえ5万円をキープしており、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。
28日からの米連邦公開市場委員会(FOMC)や29日からの日銀金融政策決定会合の結果を見極めたいとする向きも多そうだ。なお、日米首脳会談では、期待通りトランプ米大統領が高市首相を好意的に評価しているとみられ、良好な日米関係の構築はプラス材料であろう。また、アドバンテストが発表した決算はポジティブな内容だった。今期2回目となる業績予想の上方修正を発表しており、明日の日経平均の押し上げ役として期待される。
<CS>
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