東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄数950を超え、全体の6割近くを占めた。セクター別では、石油石炭、鉱業の2業種を除く31業種が下落し、パルプ紙、証券商品先物、海運、不動産、精密機器、サービスの下落が目立っていた、指数インパクトの大きいところでは、TDK<6762>、ファナック<6954>、日東電工<6988>、ディスコ<6146>が堅調だった半面、ファーストリテ<9983>、リクルートHD<6098>、テルモ<4543>、第一三共<4568>が軟調だった。
前日の米国市場ではFOMCを前にした持ち高調整売りなどで金融株が下落したことなどから、東京市場でもメガバンクなどの弱さが目立ったほか、海運や商社など景気敏感株が売られた。一方で、前日の米国市場でアップルが7%超上昇したことでサプライヤーであるTDKや村田製<6981>などアップル関連株に値を上げるものが目立った。
きょうの東京市場はFOMCを控えて様子見ムードが強く、商いは低調だった。FOMCの注目点は政策金利見通し(ドットチャート)の修正だが、FOMC前には5月の米消費者物価指数(CPI)が発表される。一部海外メディアでは「米CPIの結果をみてドットチャートの修正が決まる」といった報道もされており、インフレ圧力の強さが示されれば、ドットチャートの修正にも影響を及ぼし兼ねないようだ。ただし、FOMCを受けた弱い動きをみせたとしても、市場の関心は日銀の金融政策決定会合に移行する。週末には6月限の先物オプション特別清算指数算出(SQ)を控えていることもあり、先物主導での荒い値動きには注意しつつ、アク抜けを想定した押し目狙いのスタンスが意識されてくる可能性はあるだろう。
<CS>
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