■ギグワークス <2375> 334円 (+80円、+31.5%) ストップ高
ギグワークス <2375> [東証S]がストップ高。11日の取引終了後、100%子会社である日本直販の株式の20%を、音楽プロデュースなどを手掛ける秋元康氏の関係者4人に譲渡するとともに、譲渡と同日付で秋元氏が日本直販の総合プロデューサーに就任すると発表。これを材料視した買い注文が集まったようだ。一方、同社は23年10月期の連結業績予想の下方修正も発表した。これまで2億6000万円の黒字を見込んでいた最終損益は11億5600万円の赤字(前期は2億3200万円の黒字)に転落する見通し。予定していた官公庁案件の受注規模が想定を大幅に下回る見込みとなった。また、日本直販の株式に関し、減損処理に伴うのれん償却額などを特別損失に計上。傘下のnexが運営するシェアリングエコノミー事業でも固定資産の減損処理を行った。年間配当予想はこれまで9円としていたが、今回未定(前期8円)に見直した。
■フュトレック <2468> 345円 (+80円、+30.2%) ストップ高
フュートレック <2468> [東証S]がストップ高。11日、機械製品や生産設備の稼働音などを分析し、正常状態との違いを数値化する技術の効果を容易に確認できる開発キット「音のAI検査 SDK for Windows」を菱洋エレクトロ <8068> [東証P]に提供したと発表。事業へのポジティブな効果への期待が広がったようだ。今回の開発キット(SDK)は、必要な機能だけを詰め込んで市販のWindowsパソコンで十分に動く仕様とした。菱洋エレクはこのSDKを用いた異音検知と同社の異音識別を組み合わせたデモシステムを、国際電気通信基礎技術研究所(ATR、京都府精華町)が主催する「ATRオープンハウス2023」に出展する予定という。
■スピー <4499> 3,755円 (+700円、+22.9%) ストップ高
Speee <4499> [東証S]がストップ高。不動産会社を顧客にデータ資産を利活用したマーケティング支援ビジネスを展開、デジタルトランスフォーメーション(DX)ニーズを捉えトップラインの拡大が顕著だ。11日取引終了後、同社の子会社であるDatachain、三菱UFJ信託銀行、みずほ信託銀行、三井住友信託銀行、三井住友フィナンシャルグループ、SBI PTSホールディングス、JPX総研、NTTデータの8社がデジタルアセット市場におけるナショナルインフラ構築に向けたProgmatの設立に関する株主間契約を締結することに合意したと発表、これによるスピーの業容拡大に向けた期待が高まった。
■山岡家 <3399> 4,170円 (+600円、+16.8%)
丸千代山岡家 <3399> [東証S]が続急騰。11日の取引終了後、24年1月期第2四半期累計(2-7月)の単体決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。最終利益の見通しをこれまでの3億1700万円から5億6000万円(前期比35.3%増)に上方修正した。減益予想から一転して増益を見込む形となり、好感されたようだ。売上高は203億9200万円から245億円(同31.2%増)に見通しを引き上げた。コロナ禍後の消費活動の活発化に加え、インバウンド需要も増加。一部商品の値上げ効果も出て、第2四半期累計の業績が計画を大きく上回った。7月までの業績状況を通期の業績予想に反映した。
■正栄食 <8079> 5,060円 (+515円、+11.3%)
東証プライムの上昇率トップ。正栄食品工業 <8079> [東証P]が続急騰。同社は11日取引終了後、23年10月期通期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しを従来の25億円から35億円(前期比6.6%減)に引き上げたことが好感されたようだ。売上高予想も1000億円から1070億円(同3.6%増)に上方修正。コスト上昇を反映した販売価格の引き上げ、 新型コロナウイルス感染症の5類移行による人流の回復を背景とした土産菓子や外食向け販売の増加、エネルギー価格や原料価格の上昇が予想に比べて落ち着いてきていることなどが主な要因だとしている。
■コーセーRE <3246> 927円 (+90円、+10.8%) 一時ストップ高
コーセーアールイー <3246> [東証S]が急反騰、一時ストップ高となった。前営業日比150円高の987円に買われ、2018年5月以来の高値水準をつけた。11日の取引終了後に発表した24年1月期第2四半期累計(2-7月)の連結決算は、最終利益が前年同期比7.9倍の10億6500万円となった。通期計画に対する進捗率は93%に上り、業績の上振れを期待した買いが集まったようだ。売上高は同2.9倍の71億2700万円だった。資産運用型マンション販売事業では福岡市内の1棟の引き渡しを開始したほか、同市内の1棟の引き渡しを完了。前期の繰越在庫を含む350戸(前年同期は80戸)を引き渡し、大幅な増収増益となった。ファミリーマンション販売事業でも前期の繰越在庫の引き渡しを進めて増収となったが、販売広告費の発生などを受け、セグメント損失を計上した。
■サイトリ細研 <3750> 1,104円 (+95円、+9.4%)
サイトリ細胞研究所 <3750> [東証S]が3日ぶり急反発。12日午前11時30分ごろ、24年3月末時点で1単元(100株)以上を保有する株主に対して、一律でクオカード500円分を贈呈する特別株主優待を実施すると発表しており、好感された。同時に株主優待制度の内容を発表しており、毎年3月末時点で1単元以上を保有する株主に対して一律でクオカード5000円分を贈呈する。
■AIクロス <4476> 1,442円 (+102円、+7.6%)
AI CROSS <4476> [東証G]が6日ぶり急反発。同社は12日、電通傘下の電通プロモーションプラス、ECプラットフォーム開発のFID(東京都新宿区)の2社と共同開発したシステムを提供開始すると発表。今回提供を始めたのは、AI搭載型MA/CRMシステム「MOTENASU-AI」。これを活用することで個別最適化された商品レコメンドなどを行い、マーケティングの効率化を実現するという。
■萩原工業 <7856> 1,847円 (+124円、+7.2%)
東証プライムの上昇率5位。萩原工業 <7856> [東証P]が3日ぶり急反発。2018年10月以来の高値圏で推移している。同社は11日の取引終了後、23年10月期第3四半期累計(22年11月-23年7月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。今期の最終利益の見通しを、これまでの27億円から31億円(前期比3.3倍)に上方修正した。また、取得総数30万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.12%)、取得総額5億4000万円を上限とする自社株買いの実施も公表しており、これらが株価を刺激する材料となった。今期の売上高の予想は据え置いた。製品の値上げによる利益率の改善とともに、高収益製品の販売拡大や円安による為替差益の増加、子会社清算益の発生もあって、業績予想に反映した。自社株の取得期間は9月12日から11月30日まで。なお、同社は26年10月期の株主優待の提供をもって、株主優待制度を廃止するとも開示した。
■ゼネテック <4492> 1,220円 (+79円、+6.9%)
ゼネテック <4492> [東証S]が5日ぶり急反発。12日午前11時ごろ、住友商事 <8053> [東証P]との間で物流倉庫内業務の工数削減や業務計画の精度向上を実現する高精度なデジタルツイン活用に関するコラボレーションを実施すると発表。これが手掛かりとなったようだ。両社のソリューションを組み合わせ、倉庫内作業を最適化するという。この取り組みについては、13~15日の日程で開催される「国際物流総合展2023」で紹介する予定としている。
■アドベンチャ <6030> 6,080円 (+360円、+6.3%)
アドベンチャー <6030> [東証G]が10日ぶり急反発。11日の取引終了後、同社が運営する国内レンタカー予約サイト「skyticketレンタカー」がスカイモビリティサービス(横浜市港北区)と在庫連携による販売を開始したと発表しており、好材料視された。スカイモビリティサービスは、主要空港を中心に日本全国で「スカイレンタカー」を展開している。今回の連携により、迅速なレンタカー料金や空車状況の確認、顧客のニーズに合わせた当日予約や掲載店舗の拡大が可能になるとしている。また、リアルタイムで在庫を取得できるため、成約率の上昇と顧客満足度の増加が見込まれるという。なお、同件による業績への影響は軽微としている。
■マツオカ <3611> 1,669円 (+95円、+6.0%)
東証プライムの上昇率7位。マツオカコーポレーション <3611> [東証P]が7日続急伸。ワクチン原液製造のJCRファーマ <4552> [東証P]や医療用衛生材の川本産業 <3604> [東証S]も堅調に推移した。新型コロナウイルスの感染者数が国内で急増しており、特に新たな変異株である「エリス」の割合が増えていると報じられている。5月に感染症法上の位置づけが「5類」に引き下げられて以降、入院患者が最多となっている病院もあるようだ。第9波入りへの警戒が強まるなかにあって、衛生商品など関連製品を手掛ける企業に対しては、思惑的な資金が流入した。検査キットのミズホメディー <4595> [東証S]や医療機器のフクダ電子 <6960> [東証S]、衛生白衣を手掛けるナガイレーベン <7447> [東証P]も堅調な値動きとなった。
■アピリッツ <4174> 1,130円 (+60円、+5.6%)
アピリッツ <4174> [東証S]が4日ぶり急反発。11日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(2-7月)連結業績について、営業利益が2億400万円から2億5800万円(前年同期比54.5%増)へ、純利益が1億2100万円から1億5100万円(同64.1%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、好材料視された。オンラインゲーム事業で運営移管案件が苦戦したことを受けて、売上高は42億3000万円から41億3700万円(同32.1%増)へ下振れたものの、好採算のWEBソリューション事業が引き続き活況な市場を背景に計画を大幅に上回ったことから利益は上振れたとしている。
■ベストワン <6577> 4,460円 (+210円、+4.9%)
ベストワンドットコム <6577> [東証G]が5日ぶり大幅反発。12日午後1時30分ごろに発表した24年7月期連結業績予想で、売上高20億~32億5000万円(前期比50.2%増~2.4倍)、営業利益1億~3億円(同5.1~15.3倍)と大幅増益を見込むことが好感された。年間で販売できる需要予測のなかの範囲で、チャータークルーズを含めたキャビン買い取りを積極的に行うことで、更なる利益率向上を目指すとしている。なお、23年7月期決算は、売上高13億3100万円(前の期比5.4倍)、営業利益1900万円(前の期1億8700万円の赤字)だった。
■ハローズ <2742> 4,290円 (+180円、+4.4%)
ハローズ <2742> [東証P]が3日ぶり大幅反発。11日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、好材料視された。上限を1万5000株(発行済み株数の0.07%)、または6900万円としており、取得期間は9月12日から15日まで。東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による買い付けを予定しており、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするためとしている。
■インフォMT <2492> 499円 (+20円、+4.2%)
インフォマート <2492> [東証P]が大幅反発。12日午前11時ごろ、「BtoBプラットフォーム 業界チャネル」が、さくらインターネット <3778> [東証P]に採用されたと発表しており、これが好材料視された。「BtoBプラットフォーム 業界チャネル」は、短時間に安価で業界動向と主要企業が把握できる営業・マーケティング部門のための情報プラットフォーム。今回の採用により、「業界レポート」機能によって従来は丸1日かかっていた業界調査が30分程度に短縮されたほか、企業の業績や財務状況を把握できる「企業ダッシュボード」機能や企業の最新動向を抑える「ニュース・展示会」機能の利用により常に最新情報が必要な「変化の時代」に対応できるようになったとしている。
■帝人 <3401> 1,500円 (+45.5円、+3.1%)
帝人 <3401> [東証P]が4日ぶり大幅反発。SMBC日興証券が11日、帝人の目標株価を1750円から1900円に引き上げた。投資評価は「1」を継続する。EV(電気自動車)用タイヤや防弾服向けでのアラミド繊維の出荷増や、複合成形材料の子会社の赤字縮小などを背景に、今年7-9月期から増益基調に転換すると予想。来年発表予定の中期経営計画でのポートフォリオ変革も期待されるとした。同証券は帝人の25年3月期営業利益の予想をこれまでの525億円から535億円に見直した。
■パンパシHD <7532> 3,131円 (+82円、+2.7%)
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス <7532> [東証P]が続伸。11日の取引終了後に発表した8月度の月別販売高状況(速報)で、国内リテール事業の既存店売上高が前年同月比9.1%増と15ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。ディスカウント事業で前月に引き続き旅行、帰省、イベントなどの外出機会の需要を捉えた商品の売り上げが伸長。サンシェードや車の芳香剤、ワイヤレスイヤホン、帽子、水筒(ボトル)なども貢献した。また、GMS事業ではお盆休みなどの家族や親族での集まりによる帰省需要を反映して、手土産のギフト菓子や鮮魚寿司や酒類、米菓、大袋菓子などが伸長した。
■MDV <3902> 805円 (+18円、+2.3%)
メディカル・データ・ビジョン <3902> [東証P]が続伸。12日午前11時ごろ、救急医療情報システム「NEXTstageER」を展開し、医療データで救急医療の質向上と効率化を目指すTXPMedical(東京都千代田区)と業務提携することで基本合意したと発表しており、好材料視された。MDVの診療DBと、TXPMedicalの救急をはじめとした全診療領域のDBを組み合わせることで、製薬会社やアカデミアなどのデータ利活用を支援するのが狙い。提携により今後は、データ利活用について顧客企業に対して新たな価値提供に向けて共同提案をするほか、治験についても両社のリソースを活用した効率的な運用を提案していくという。
■SBG <9984> 6,741円 (+130円、+2.0%)
ソフトバンクグループ <9984> [東証P]が3日続伸。同社傘下の英半導体設計大手アームのナスダック市場への新規上場にマーケットの視線が集中した。公開価格があす13日に決定し、14日に上場する見通しだが、直近でIPOへの申し込みが需要の10倍を超えたことが報じられている。公開価格は仮条件が47~51ドルとなっているが、需要の盛り上がりを背景に引き続き仮条件の引き上げも検討されているもようで、親会社であるソフトバンクGの株価を刺激する形となった。
※12日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
株探ニュース
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