■倉庫精練 <3578> 450円 (+80円、+21.6%) ストップ高
倉庫精練 <3578> [東証S]がストップ高に買われた。8日の取引終了後、親会社の丸井織物(石川県中能登町)が倉庫精練に対し、完全子会社化を目的に1株430円でTOBを実施することを明らかにした。これを受けた9日の同社株はTOB価格を上回る水準で推移、TOB価格を割安と捉えた向きによる価格引き上げを期待した思惑的な買いが入ったようだ。織り工程から染め工程までの一貫生産委託を可能にする狙いがあり、将来的には繊維製品の製造販売事業への進出なども視野に入れている。買い付け予定数は113万147株(下限27万8282株、上限設定なし)で、買い付け期間は9日から9月21日まで。なお、TOB成立後に同社株は上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は8日付で監理銘柄(確認中)に指定している。
■りたりこ <7366> 3,035円 (+502円、+19.8%) ストップ高
東証プライムの上昇率トップ。LITALICO <7366> [東証P]がストップ高の3035円に買われた。8日の取引終了後に発表した第1四半期(4-6月)連結決算が、売上高56億6500万円(前年同期比22.1%増)、営業利益7億200万円(同76.6%増)、純利益3億6700万円(同3.2倍)と大幅増益となったことが好感された。LITALICOワークス、LITALICOジュニア事業で既存・新規店舗ともに集客が順調に推移したことが寄与した。また、LITALICOプラットフォーム事業で契約事業所数が順調に増加したことに加え、福祉ソフトを値上げした効果も寄与した。なお、23年3月期通期業績予想は、売上高240億円(前期比21.6%増)、営業利益31億円(同26.8%増)、純利益14億5000万円(同34.5%増)の従来見通しを据え置いている。
■光ビジネス <3948> 645円 (+100円、+18.4%) ストップ高
光ビジネスフォーム <3948> [東証S]がストップ高。8日の取引終了後、22年12月期の単独業績予想について、売上高を85億円から110億円(前期比15.0%増)へ、営業利益を5億円から15億円(同25.0%増)へ、純利益を3億5000万円から10億5000万円(同28.2%増)へ上方修正し、あわせて18円としていた期末一括配当予想を45円(前期35円)に引き上げると発表したことが好感された。指名停止処分の影響が限定的であったことに加えて、新型コロナウイルスワクチン3回目、4回目の接種や住民税非課税世帯に対する臨時特別給付金などに関する特別の需要を受注できたことが要因としている。同時に発表した第2四半期累計(1-6月)決算は、売上高64億9200万円(前年同期比42.2%増)、営業利益11億7400万円(同2.8倍)、純利益7億2600万円(同2.3倍)だった。
■デサント <8114> 3,455円 (+504円、+17.1%) ストップ高
東証プライムの上昇率2位。デサント <8114> [東証P]がストップ高。8日の取引終了後、23年2月期の連結業績予想について、売上高を1140億円から1165億円(前期比7.0%増)へ、営業利益を60億円から67億円(同30.4%増)へ、純利益を70億円から95億円(同52.5%増)へ上方修正したことが好感された。上期において、日本や韓国で「デサント」ブランドの物販が好調に推移したことなどが要因としている。なお、第1四半期(4-6月)決算は、売上高264億2500万円(前年同期比17.5%増)、営業利益25億3100万円(同2.5倍)、純利益23億5300万円(同2.1倍)だった。
■シンバイオ <4582> 881円 (+105円、+13.5%)
シンバイオ製薬 <4582> [東証G]が5連騰。9日、抗ウイルス薬ブリンシドフォビル注射剤(BCV)について、米国の国立衛生研究所に所属する国立神経疾患・脳卒中研究所(NINDS)と共同研究試料提供契約を締結したと発表しており、これが好材料視された。契約に基づき、同社はNINDSにBCVを提供し、NINDSはヘルペスウイルス科に属するウイルスの一種であるエプスタイン・バー・ウイルス感染が原因となる疾患に対するBCVの潜在的な効果を評価する非臨床試験を実施する。なお、同件による22年12月期業績への影響はないとしている。
■トレンド <4704> 8,580円 (+1,020円、+13.5%)
東証プライムの上昇率3位。トレンドマイクロ <4704> [東証P]が3日ぶり急反騰。株価は前日8日に比べ約13.5%高に買われた。「物言う株主」と呼ばれる米バリューアクト・キャピタルが大株主に浮上したことが注目を集めた。9日に提出された大量保有報告書によると、バリューアクト・キャピタルはグループのファンドを通じて8.73%の株式を取得。保有目的は、「純投資及び経営陣への助言、または状況に応じて重要提案行為などを行うこと」としている。
■GMO-FG <4051> 16,160円 (+1,890円、+13.2%)
GMOフィナンシャルゲート <4051> [東証G]が3日ぶり急反騰。同社は8日大引け後に決算を発表。22年9月期第3四半期累計(21年10月-22年6月)の連結経常利益は前年同期比20.3%増の5.6億円に伸び、通期計画の7.3億円に対する進捗率は76.3%となり、前年同期の75.4%とほぼ同水準だった。
■チャームケア <6062> 1,302円 (+128円、+10.9%)
東証プライムの上昇率5位。チャーム・ケア・コーポレーション <6062> [東証P]が急反騰。同社は8日取引終了後、23年6月期通期の連結業績予想を公表。営業利益の見通しを前期比87.5%増の43億3000万円としていることや、期末一括配当計画を前期比5円増配の22円としていることが好感されたようだ。売上高は同39.2%増の404億6000万円を予想している。介護事業の着実な成長と不動産事業の拡大を見込み、固定費は売上高の拡大にかかわらず一定の増加にとどまるとみている。
■ファンコミ <2461> 428円 (+41円、+10.6%)
東証プライムの上昇率6位。ファンコミュニケーションズ <2461> [東証P]が急反騰。8日取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を300万株(発行済み株数の4.38%)、または10億円としており、取得期間は22年8月9日から23年1月9日まで。機動的な資本政策の遂行及び株主への利益還元を図るためという。また、同時に発表した第2四半期累計(1-6月)の連結決算は売上高38億3400万円(前年同期140億5900万円)、営業利益12億6000万円(前年同期比1.0%減)、純利益8億7100万円(同10.0%減)だった。なお、収益認識に関する会計基準適用のため売上高の前年同期との比較はない。
■JTOWER <4485> 7,480円 (+690円、+10.2%)
JTOWER <4485> [東証G]が3日ぶり急反騰。8日の取引終了後に発表した第1四半期(4-6月)連結決算が、売上高11億800万円(前年同期比19.2%増)、営業利益1億3400万円(同9.9%増)、最終利益1億3400万円(同2.5倍)となり、通期予想の営業利益、最終利益を上回ったことが好感された。国内IBS(建物内携帯通信インフラシェアリング)事業が、4Gで10物件への新規導入が完了し、累計導入済み物件数が301件となったほか、5Gでは5物件への新規導入が完了し、累計導入済み物件数が15件となったことなどにより増収となったことが牽引した。また、円安の進行により為替差益を計上したことも寄与した。なお、23年3月期通期業績予想は、売上高58億4000万円(前期比38.5%増)、営業損益2億4000万円の赤字(前期5億6000万円の黒字)、最終損益18億4000万円の赤字(同6億4400万円の黒字)の従来見通しを据え置いている。
■フルヤ金属 <7826> 9,720円 (+850円、+9.6%)
フルヤ金属 <7826> [東証S]が続急伸。8日の取引終了後、23年6月期業績予想を発表。売上高を前期比2.6%増の465億円、純利益を同3.9%増の95億円とし、小幅増収増益ながら前期に続き過去最高業績を更新する見通しを示したことが好感されたようだ。年間配当については前期配当を増額し、今期も同額の255円とした。医療用の単結晶育成用ルツボやハードディスク(HD)向けルテニウムターゲット、半導体製造装置用センサーの受注が引き続き底堅く推移し、有機EL向け化合物や電極向け貴金属化合物などの拡大も見込まれるという。同時に発表した前期決算は、売上高が前の期比33.9%増の453億2100万円、純利益が同32.7%増の91億4200万円だった。あわせて、25年6月期を最終年度とする中期経営計画を発表した。売上高680億円、純利益101億円とする目標を掲げている。
■NISSHA <7915> 1,696円 (+113円、+7.1%)
NISSHA <7915> [東証P]が急反発し年初来高値を更新。8日の取引終了後、22年12月期の連結業績予想について、売上高を1784億円から1900億円(前期比0.4%増)へ、営業利益を125億円から145億円(同16.5%減)へ、純利益を100億円から135億円(同14.9%減)へ上方修正したことが好感された。半導体などの供給制約の影響で一部の製品需要が弱含んだものの、産業資材事業の加飾製品や蒸着紙、メディカルテクノロジー事業の医療機器CDMO(医薬品製造開発受託)などの需要が前回の想定を上回って推移する見通しという。また、想定為替レートを1ドル=113円から125円へ見直したことも織り込んだ。同時に発表した第2四半期累計(1-6月)決算は、売上高882億1700万円(前年同期比9.6%減)、営業利益62億6700万円(同42.3%減)、純利益79億300万円(同25.5%減)だった。
■日産化 <4021> 7,160円 (+470円、+7.0%)
日産化学 <4021> [東証P]が続急伸。8日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を2190億円から2233億円(前期比7.4%増)へ、営業利益を535億円から551億円(同8.1%増)へ、純利益を396億円から417億円(同7.5%増)へ上方修正し、あわせて中間66円・期末88円の年154円としていた配当予想を中間70円・期末92円の年162円(前期122円)へ引き上げたことが好感された。第1四半期(4-6月)業績で農業化学品製品、半導体材料製品が想定以上に好調に推移し、計画を上回って着地したことが要因としている。なお、第1四半期決算は、売上高582億9000万円(前年同期比25.4%増)、営業利益172億6600万円(同45.4%増)、純利益138億6900万円(同56.7%増)だった。
■GMO <9449> 2,850円 (+167円、+6.2%)
GMOインターネット <9449> [東証P]が急反発。同社は8日大引け後に決算を発表。22年12月期第2四半期累計(1-6月)の連結経常利益は前年同期比41.8%増の334億円に拡大した。
■図研 <6947> 3,760円 (+220円、+6.2%)
図研 <6947> [東証P]が急反発。同社は8日大引け後に決算を発表。23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比49.5%増の9.9億円に拡大し、通期計画の43億円に対する進捗率は5年平均の9.2%を上回る23.1%に達した。
■ホシザキ <6465> 4,275円 (+245円、+6.1%)
ホシザキ <6465> が急伸。8日の取引終了後に発表した第2四半期累計(1-6月)連結決算で、純利益が165億9400万円(前年同期比30.8%増)となり、大幅な最終増益となったことが好感された。売上高は1502億4500万円(同10.0%増)、営業利益は132億6300万円(同6.5%減)となった。経済の持ち直しにより海外売り上げが継続的に回復に向かい増収となったものの、世界的な原材料価格や物流費の高騰、米国を中心とした人手不足や人件費の上昇などが利益を圧迫した。ただ、保有外貨建資産などの円換算評価による為替差益約110億円を計上したことが最終利益を押し上げた。なお、22年12月期通期業績予想は、売上高2900億円(前期比5.7%増)、営業利益265億円(同6.3%増)、純利益189億円(同12.8%減)の従来見通しを据え置いている。
■あすか薬HD <4886> 1,165円 (+64円、+5.8%)
あすか製薬ホールディングス <4886> [東証P]が4日続急伸。同社は8日大引け後に決算を発表。23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比35.8%増の18億円に拡大し、通期計画の43億円に対する進捗率は42.0%となり、5年平均の44.4%とほぼ同水準だった。
■ライオン <4912> 1,572円 (+80円、+5.4%)
ライオン <4912> [東証P]が急反発、一時8.7%高と値を飛ばし1600円台を回復する場面があった。1月5日につけた年初来高値1574円を上抜き、約7ヵ月ぶりの新高値圏に歩を進めている。8日取引終了後に発表した22年12月期上期(22年1-6月)決算は営業利益が前年同期比0.6%増の142億6700万円と小幅ながら増益だった。また、最終利益は土地売却益の計上により同2.2%増の110億5500万円となった。「決算内容にサプライズはないが、事前コンセンサスを上回ったことが好感された。また、寄り後の急速な上昇は、貸株調達による空売りの買い戻しが寄与したのではないか」(中堅証券ストラテジスト)という指摘が出ていた。
■ワークマン <7564> 6,810円 (+340円、+5.3%)
ワークマン <7564> [東証S]が3日続急伸。同社は8日大引け後に決算を発表。23年3月期第1四半期(4-6月)の経常利益(非連結)は前年同期比4.3%増の76.1億円に伸び、4-9月期(上期)計画の121億円に対する進捗率は62.5%に達し、5年平均の55.5%も上回った。
■ニチコン <6996> 1,424円 (+65円、+4.8%)
ニチコン <6996> [東証P]が5日続伸と気を吐いた。同社が8日取引終了後に発表した22年4-6月期決算は営業利益が前年同期比4倍の25億2800万円と急拡大した。主力のコンデンサー事業は産業機械向けを中心に高水準の受注を獲得しており、全体業績を押し上げている。また、電気自動車(EV)向けなどを中心にフィルムコンデンサーも需要開拓が進み収益に貢献している。これを好感する買いが優勢となった。6月8日に1445円の年初来高値をつけていたが、寄り付き時点でここを上回り新高値となった。
※9日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
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