■株式見通し:日本電産の決算反応がセンチメントに影響
■日電産、21年3月期業績予想の上方修正を発表
■前場の注目材料:富士フイルム、新興国で健診サービス、印に拠点開設
■日本電産の決算反応がセンチメントに影響
26日の日本株市場は底堅い相場展開が見込まれる。25日の米国市場はNYダウが36ドル安だったが、ナスダックは上昇。バイデン大統領が提示した1.9兆ドルの追加経済対策の行方に不透明感がくすぶったほか、ワクチンの普及の遅れや欧米での入国規制強化で世界経済の見通しが悪化したことが嫌気された。NYダウは一時400ドルを超す下落場面もみられたが、その後下げ幅を縮めている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比45円高の28825円。円相場は1ドル103円70銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から小動きで始まることになりそうである。バイデン政権の経済対策に対する不透明感はこれまで伝わっていたこともあり、利食いが出やすい水準といったところであろう。VIX指数は23.19に上昇しているが一時26.63まで上昇する場面がみられている。75日線辺りが心理的な抵抗となっているが、この水準を明確に上回ってくるようだと、ややリスクオフムードにもつながりやすい点は注視しておきたいところである。
また、決算発表が本格化するなか、日本電産<6594>の市場反応が注目される。同社は通期予想の上方修正のほか、自社株買いやEVモーターの生産計画を上方修正している。強い市場反応をみせてくるようだと、今週予定されている主要企業の決算期待が高まりやすく、押し目買い意欲を強めてくる可能性がある。決算本格化で商いは膨らみづらい需給状況であろうが、先物主導によるインデックス買いによって押し上げられやすいところでもある。
そのほか、昨日は東京都の新規感染者数が2日連続で1000人を下回ったとの報道を受けて、引けにかけて先物主導で上げ幅を広げた。薄商いのなかではより報道等に振らされやすいところでもあり、感染状況などの報道にも注視しておきたいところである。物色については、決算先回りの動きは強まりづらいものの、需給状況が良好な銘柄については決算前にショートカバーの動きが出やすいところ。また、コア銘柄の決算本格化により、マザーズなど中小型へは個人主体の資金が引き続き向かいやすいだろう。
■日電産、21年3月期業績予想の上方修正を発表
日本電産<6594>が発表した第3四半期決算は、営業利益が前年同期比24%増の1155.35億円だった。パソコンやゲーム機など向けの小型モーターが好調なほかコスト削減活動も寄与。あわせて21年3月期業績予想の修正を発表。営業利益を従来の1400億円から前期比40.5%増の1550億円に上方修正。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(28822.29、+190.84)
・ナスダック総合指数は上昇(13635.99、+92.93)
・シカゴ日経225先物は上昇(28825、大阪比+45)
・1ドル103円70-80銭
・SOX指数は上昇(3079.21、+4.81)
・原油先物は上昇(52.77、+0.50)
・米長期金利は低下
・日銀のETF購入
・海外コロナ向けワクチン接種の進展
・世界的金融緩和の長期化
・富士フイルム<4901>新興国で健診サービス、印に拠点開設
・7&iHD<3382>1兆円調達、外債発行、米コンビニ買収資金に
・牧野フライス<6135>MC新コンセプト機、能力4割増、高い拡張性
・井関農機<6310>回転刃2枚のキャベツ収穫機、大規模農家向け
・堀場製作所<6856>仏工場3割増強、ラマン分光分析装置生産
・日立建機<6305>有線電動ショベル拡販、南米など鉱山向け
・ローム<6963>Wi—SUN対応の無線通信モジュール開発、1000台同時接続
・NEC<6701>分散MIMOで同時接続3倍、5Gの安定環境構築
・日本ユニシス<8056>アンカバートゥルースと協業
・AGC<5201>「脱炭素」目指す、関連素材の開発強化
・三菱ケミHD<4188>JCR・東栄化成統合、コーティング材事業を強化
・旭化成<3407>サンテックなどキロ15円超上げ
・昭和電工<4004>酢酸など値上げ
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 日銀金融政策決定会合議事要旨(12月17-18日分)
<海外>
・特になし <ST>
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