<話題の焦点>=ミラーレス一眼は戦国時代突入へ
ミラーレス一眼カメラは、レンズ交換式のデジタル一眼レフカメラから反射鏡(ミラー)機構を省いたことから、こう言われている。従来のフルサイズ一眼レフカメラと比べて、ミラー機構がないためボディーを小型軽量化できるのが特徴だ。
デジタルカメラ市場は、スマートフォンの普及もあって年々縮小傾向にあり、業界団体のカメラ映像機器工業会によると、2017年の国内出荷台数は352万1425台と07年の1098万7995台に比べて約3分の1に縮小した。一方、08年に登場したミラーレス一眼カメラは年々台数を伸ばしており、今年1~6月の国内出荷台数は、一眼レフの24万6150台(前年同期比24.9%減)に対して、ミラーレス一眼は29万2269台(同9.1%増)と半期ベースで初めて一眼レフを上回った。
以前は、ピント合わせのスピードの遅さや電池消耗の早さ、交換レンズやアクセサリーの少なさ、電子ビューファインダーの画像表示にややタイムラグがあることなどで、ミラーレス一眼は一眼レフよりも一段劣るとみられていた。しかし、最近の性能向上や交換レンズのラインアップの増加を受けて、ミラーレス一眼へと需要が集中し始めており、これが出荷台数の増加につながっているようだ。
これに伴い競争も激しさを増しており、昨年前半まではオリンパス<7733.T>が市場でも優位で、そのあとをソニー<6758.T>とキヤノンが競っていたが、昨秋発売した新製品「EOS M100」の好調でキヤノンがトップシェア争いで優位となっている。
これに、ミラーレス一眼再参入のニコンやパナソニック、富士フイルムホールディングス<4901.T>などが加わることで、さらなる市場の活性化が期待できる。また、交換レンズ大手のタムロン<7740.T>や光学レンズ大手のオハラ<5218.T>などのビジネスチャンスも拡大しそうだ。
出所:minkabuPRESS
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