■イレギュラー的な決算反応から押し目狙いに
■パナソニック、2Q営業利益 28.8%増 1928億円
■前場の注目材料:ダイヘン、初のアーク溶接用協働ロボ投入、移設容易なコンパクト形状
■イレギュラー的な決算反応から押し目狙いに
31日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。30日の米国市場はNYダウが511ドル高、ナスダックは146ポイント高だった。イスラエルによるガザ地上戦作戦が慎重に進められているとの判断から脅威が緩和し、買戻しが優勢となった。また、米連邦準備制度理事会(FRB)が、今週開催する米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ見送り観測を受けて、終日堅調な相場展開だった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比100円安の30600円。円相場は1ドル149円10銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まりそうだ。米国市場の上昇は材料視されるものの、FOMCを控えるなかでの持ち高調整に伴う買い戻しとみられ、インパクトは限られそうである。一方で、日銀の金融政策決定会合の結果を見極めたいとする模様眺めムードが強まりそうだ。現状の緩和政策を継続するとの見方がコンセンサスであるが、植田総裁会見を見極めたいとして、結果発表後もアク抜け的な値動きは期待しづらい面はある。
昨日の日経平均は30500円に迫る場面が見られたが、後場半ば以降に商いを伴って下げ渋る動きをみせていた。東証プライムの売買高は29億株に膨れていたことから、押し目待ち狙いの買いのほか、重要イベントを前にした買い戻しの動きなども先回り的に入っていたと考えられる。一方で、日経225先物はナイトセッションで一時30390円まで売られる場面が見られており、10月5日に付けた直近安値に迫ってきた。同水準でのダブルボトムというよりは、節目の3万円を試す可能性が意識されやすく、戻り待ちの売り圧力には警戒しておきたい。
また、決算発表が本格化するなか、昨日はコマツ<6301>やエプソン<6724>、オムロン<6645>などの急落が目立った。イレギュラー的な面もあるが、決算に対して神経質にならざるを得ないだろう。決算後の反応を見極めつつ、押し目狙いのスタンスになりそうだ。なお、昨夕決算を発表したところでは、日特殊陶<5334>、関西電力<9503>、アルプスアル<6770>、OLC<4661>、ストライク<6196>、NEC<6701>などの動向が注目される。
■パナソニック、2Q営業利益 28.8%増 1928億円
パナソニック<6752>が発表した2024年3月期第2四半期業績は、売上高が前年同期比1.4%増の4兆1194.24億円、営業利益は同28.8%増の1928.35億円だった。インダストリーが大きく減収となったが、オートモーティブ・コネクト・車載電池の販売増に加え、為替換算の影響もあり、増収となった。
■前場の注目材料
・NYダウは上昇(32928.96、+511.37)
・ナスダック総合指数は上昇(12789.48、+146.47)
・VIX指数は低下(19.75、-1.52)
・活発な自社株買い
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・ダイヘン<6622>初のアーク溶接用協働ロボ投入、移設容易なコンパクト形状
・NTT<9432>分散型DCの低遅延通信、米英で概念実証、年度内にも
・寺岡製作所<4987>KMMが株を公開買い付け
・ローソン<2651>三菱商事とインドネシアでEV移動式「ローソン」実証
・コスモエネHD<5021>東芝エネとCO2電解で合成燃料、CCU実現へ検討
・ブラザー工業<6448>“水素活用”、新ブランド、ハイブリッドUPS投入
・横河電機<6841>ポーランドのゴミ焼却発電改善で成果
・鎌倉新書<6184>データ駆動型の「終活」支援、システム全面刷新
・IIJ<3774>村田製と東南ア日系向けデータサービス基盤提供、各国法規制に対応
・シャープ<6753>電子ペーパー表示部分拡大、「IGZO」技術搭載の新モデル開発
・ニチコン<6996>インドでコンデンサー拡販、営業人員2.5倍に
・三菱製鋼<5632>省人化を推進、分塊圧延機を全自動化へ
・東レ<3402>超高強度炭素繊維を開発、強度10%向上、ナノ単位で構造改質
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:30 9月失業率(予想:2.6%、8月:2.7%)
・08:30 9月有効求人倍率(予想:1.29倍、8月:1.29倍)
・08:50 9月鉱工業生産(前月比予想:+2.5%、8月:-0.7%)
<海外>
・10:30 中・10月製造業PMI(予想:50.2、9月:50.2)
・10:30 中・10月非製造業PMI(予想:52.0、9月:51.7) <ST>
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