1. 会社概要と沿革
船場<6540>は内装・ディスプレイ業界大手4社の一角である。商業施設の専門性が高く、専門店から大型店・ショッピングセンター等幅広く展開する。近年ではオフィス、医療・介護施設、学校、空港などのインフラ施設などにも事業領域を拡大している。いずれも商業施設で培った“賑わう場づくりのノウハウ”に特長があり、空間に合わせた仕組みづくりの提案により空間の持つ価値を高め施主のこだわりを実現する“サクセスパートナー”として評価が高い。近年では“Good Ethical Company”を標榜し、人や地球環境・社会・地域に配慮した新しい付加価値を追求している。
創業は1947年に遡り、陳列ケースの製造及び販売事業を大阪で開始した。戦後の好景気の時期には店舗の内装工事業に進出、その後のモータリゼーションの発展に伴い郊外ショッピングセンターやチェーン店、大型商業施設などに対象を拡大していった。1984年には、日系企業の海外進出に合わせて香港に拠点を設け、アジア進出を開始した。現在では、台湾、上海、シンガポール、ベトナム、マレーシアにも拠点を持つ。イオングループ(代表プロジェクト:越谷レイクタウン)や森ビル(代表プロジェクト:麻布台ヒルズ)など大手デベロッパーとの取引実績がある。従業員数は520名(2024年12月末時点)、設計・デザイン系人材が約4割、監理・施工管理系人材が約3割で層が厚い。2016年に東証2部上場、2017年に東証1部昇格、2022年に東証スタンダード市場に移行した。
2. 事業内容
同社事業は商環境創造事業のみの単一セグメントであるが、市場分野別に「専門店」「大型店・複合商業施設」「注力分野(オフィス、余暇施設等)」の3分野に分けて管理をしている。売上構成比では、「専門店」が30.6%、「大型店・複合商業施設」が45.1%、「注力分野(オフィス、余暇施設等)」が24.3%である。なお、海外事業の売上構成比は12.3%である(いずれも2024年12月期)。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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