―人類の夢を乗せたテーマ、高市政権の強力な国策支援を追い風に再び開花の予兆―
世界各国がイノベーションの粋を集め競って進出を目指しているのが「宇宙」である。「宇宙強国」としての地位確立を目指している中国では、同国が手掛けているロケット「長征3号B」の打ち上げ失敗が先日報じられたが、今後は一段と国を挙げての注力姿勢を明示することになるだろう。時を同じくして、日本も宇宙開発への取り組み加速に向けた新たな動きが出てきた。株式市場でも宇宙ビジネス関連株に改めてスポットライトが当たりそうだ。
●高市・メローニ会談で宇宙領域の協業表明
地上から約400km上空に建設された巨大な有人実験施設といえばISS(国際宇宙ステーション)のことである。日本人宇宙飛行士の油井亀美也氏がここでの長期滞在を終え、当初予定を繰り上げて1月15日に地球へ帰還したことがメディアで報じられた。
くしくもその翌16日には、昨年から延期されていた高市早苗首相とイタリアのメローニ首相の会談が行われた。2026年は両国の外交関係樹立160周年の節目ということで、改めて「特別な戦略的パートナー」として関係を強化していく方針にある。経済を含む安全保障、インフラ・エネルギー分野、文化・人的交流など、幅広い領域で協力を深化させていくが、そのなか新たに宇宙領域における両国の協議体を立ち上げることを表明した点は見逃せない。国際宇宙ステーションにおけるミッションや地球観測、産業間協力、防災・災害監視での衛星利用といった、具体的な成果を目指すとしている。
●“日本版アルテミス”などのプロジェクトに期待
こうした背景には、宇宙ビジネスの著しい成長シナリオが存在する。民間の積極参入と技術革新もあって、世界の宇宙産業市場規模は、30年までに約1兆ドル(約158兆円)に達するとの予測もある。実際、スペースXやブルーオリジンといった企業が台頭し、再利用可能ロケットの実用化によるコスト低減なども成長を後押ししている。日本でもホリエモンこと堀江貴文氏が宇宙ビジネスに注力していることは広く知られている。
日本とイタリア政府の協力深化の動きにもつながってくるが、政府の支援は強力だ。日本政府は国内宇宙産業の規模を20年の約4兆円から、30年代の早期に8兆円へと倍増させる目標を掲げている。残念ながら、昨年末に実施されたJAXA(宇宙航空研究開発機構)の主力ロケット「H3」8号機の打ち上げは失敗したものの、引き続き国内では果敢なチャレンジが続くはずだ。また、米国が主導するアルテミス計画のような多国間プロジェクトや、今回の日伊協議体など協力の枠組みも広がっている。各国が知見とリソースを結集し、そこに民間の活発な取り組みも加わることで、宇宙領域の技術開発の発展は更に加速していくことになる。バイオ関連などと同様に、宇宙関連はまさに人類の夢を乗せたテーマであることは間違いない。
●宇宙関連の中小型株に動意気配が漂う
今回は「宇宙ビジネス」関連の銘柄に焦点を当てた。総合重機の三菱重工業 <7011> [東証P]、IHI <7013> [東証P]のほか、総合電機の三菱電機 <6503> [東証P]、NEC <6701> [東証P]が中核に挙げられる。キヤノン <7751> [東証P]は子会社のキヤノン電子がIHIエアロスペースなどと小型衛星に対する商業宇宙輸送サービスを提供する「スペースワン」を立ち上げている。また、東レ <3402> [東証P]や帝人 <3401> [東証P]は宇宙用途向け炭素繊維を手掛けるほか、日油 <4403> [東証P]、カーリット <4275> [東証P]は、ロケット用の固体推進薬(火薬)や火工品の開発・製造を手掛けており、関連銘柄の一角として注目されよう。これ以外に衛星の開発や運用を手掛ける企業の中から、中小型株で要注目となる6銘柄をリストアップした。
◆アストロスケールホールディングス <186A> [東証G]~宇宙環境において、物体の観測・点検、衛星の寿命延長・燃料補給、既存デブリの除去サービスなどを提供する。1月5日には防衛省から「軌道上での自国衛星の監視・防御技術に関する研究」の契約を受注したと発表したほか、8日にはNASA(米国航空宇宙局)から新規の調査案件に採択されたと発表した。また、13日にはESA(欧州宇宙機関)から軌道上での改修・アップグレードサービスに関する調査案件を受注するなど、政府・宇宙機関からの需要獲得が続いている。
◆Synspective <290A> [東証G]~内閣府の革新的研究開発プログラム「ImPACT」の研究成果の社会実装を目指し設立された。独自の小型SAR(合成開口レーダー)衛星「StriX(ストリクス)」を用いて、地球観測データや解析ソリューションを提供。25年10月には自社7機目の小型SAR衛星の軌道投入に成功し、試験のための通信が正常に機能し、制御可能であることを確認した。今回の打ち上げは量産型である第3世代SAR衛星の軌道投入という大きな節目を迎えた。
◆QPSホールディングス <464A> [東証G]~小型SAR衛星の開発・運用を行い、夜間や悪天候下でも地表を詳細に観測できる画像データ提供サービスを展開する。子会社QPS研究所は、JAXA(宇宙航空研究開発機構)による宇宙戦略基金事業「商業衛星コンステレーション構築加速化」に採択されている。
◆アクセルスペースホールディングス <402A> [東証G]~小型人工衛星の開発や製造、運用サービスを行う「アクセルライナー事業」と、自社保有する光学地球観測衛星で撮影した画像データの販売などを行う「アクセルグローブ事業」を手掛ける。26年度中に次世代地球観測衛星「GRUS-3」7機の打ち上げを計画。これにより自社で運用する衛星コンステレーションを10機以上の体制に増強し、広範囲を高頻度に観測することを可能にする。
◆ispace <9348> [東証G]~民間の月面探査企業で、JAXAの「月極域における高精度着陸技術」に採択されており、29年の高精度月面着陸を目指し、ミッション6の月着陸船(ランダー)開発を開始。最長5年程度、支援上限額最大200億円の支援のもと「南極近傍への高精度着陸と通信中継衛星を用いた極域でのペイロード活動支援」課題に向け、ランダーを中心とする技術開発を推進する。
◆セック <3741> [東証P]~リアルタイム技術専門のソフトウェア会社。社会基盤システム、宇宙先端システム、モバイルネットワーク、インターネットの4つのフィールドでリアルタイムソフトを提供する。宇宙先端システムにおいては、科学衛星や惑星探査機の搭載エンベデッドシステム(組み込みシステム)や、天体望遠鏡の制御、観測データの解析システムなどの宇宙関連システムなどを提供している。
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