23日の米国株式市場は上昇。ダウ平均は61.29ドル高(+0.15%)の42124.65ドル、ナスダックは25.95ポイント高(+0.14%)の17974.27、S&P500は16.02ポイント高(+0.28%)の5718.57で取引を終了した。年内の追加利下げ期待に買われ、寄り付き後、上昇。9月サービス業PMIが予想を上回ったことを受けた長期金利の上昇で、相場は一時失速した。しかし、ソフトランディングを期待した買いや連邦準備制度理事会(FRB)高官が追加大幅利下げも除外しない考えを示したため下値も限られ、終盤にかけ持ち直し相場はプラス圏を維持、ダウは連日過去最高値を更新し終了。
連休明けの東京市場は、米国株の上昇を受けて、買い優勢で取引を開始した。日経平均は75日移動平均線が位置する38291円水準を一時上回る場面も見られたが、買い一巡後は円安基調一服などを材料に上げ幅を縮小。半導体株が総じて安かったことも影響して、日経平均は38000円水準でのもみ合いとなった。
日経平均採用銘柄では、鉄道インフラ保守にエヌビディアのAI技術を活用と発表した日立<6501>が年初来高値を更新したほか、日本製鋼所<5631>、三菱重工業<7011>、IHI<7013>が上昇。また、ソニーグループ<6758>が証券会社のポジティブなレポートを材料に買われた。このほか、三越伊勢丹HD<3099>、TDK<6762>、オムロン<6645>、フジクラ<5803>などが買われた。
一方、ルネサスエレクトロニクス<6723>、ソシオネクスト<6526>、レーザーテック<
6920>、スクリーンHD<7735>、東京エレクトロン<8035>など半導体株が総じて軟調推移。このほか、第一三共<4568>、レゾナックHD<4004>、ニトリHD<9843>、エーザイ<4523>などが売られた。
業種別では、精密機器、電気・ガス業、水産・農林業、不動産業、海運業などが上昇した一方、空運業、陸運業、サービス業、医薬品、銀行業などが下落した。
為替は1ドル143円台半ばで推移しており、20日の植田和男日銀総裁の記者会見以降の円安ドル高は一服している。ドルインデックスは100.5水準と年初来安値圏での推移は変わらず。FRBの方針が明確となり長期的な日米金利差の縮小傾向が改めて確認されたことから、為替は緩やかに円高ドル安に進むだろう。後場の為替市場は、じりじりとした円高ドル安が進む可能性もあることから、日経平均は上げ幅をより縮小するかもしれない。本日を含めて4連騰していることから、いったんは利益確定の流れが強まると考える。
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