■株式見通し:29500円処が心理的な支持線として意識されやすい
■AGC、21/12上方修正、営業利益1600億円←1000億円
■前場の注目材料:トヨタ、新SUV国内生産、「カローラ」ベース、高岡工場で月7000台
■29500円処が心理的な支持線として意識されやすい
13日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。12日の米国市場はNYダウが55ドル安だった。史上最高値付近で利益確定の売りが続いており、インフレの上昇を警戒した売りも目立っていた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比40円高の29620円。円相場は1ドル109円30銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや前日の下落に対する自律反発も意識されやすく、若干ながらも買い先行の展開から始まりそうである。ただし、前日の東証1部の売買高は10億株を下回るなど薄商いであり、積極的な売買は見込みづらいところ。そのため、日経平均の29500円処が心理的な支持線として意識されやすく、同水準での底堅さを見極めることになろう。
米国においても商いは低水準であり、本格化する決算発表を前に利益確定の流れといったところであり、米株安の流れから売り圧力が波及する展開とはならないと考えられる。しかし、薄商いのなかでインデックス売買による影響は大きくなるため、短期筋による売り仕掛け的な動きには注視する必要があるだろう。ただし、売り方にとっても米決算の市場反応を見極めたいことからカバーも早いと考えられるため、日経平均の29500円固めから下へのバイアスが強まる局面においては、リバウンド狙いのスタンスか。
物色については決算など個別物色に向かわせやすいところであり、昨日の安川電機<6506>で後退したセンチメント改善がみられるかが注目されるところである。なお、昨夕発表した決算では、AGC<5201>、JSP<7942>、エヌ・ピー・シー<6255>などがポジティブとみられ、市場反応が期待されよう。その他、昨日はバリューシフトも若干目立つ格好だったこともあり、バリューローテーションの流れが継続するかを見極めたいところでもある。また、マザーズ指数は昨日の下落で25日線に接近してきており、同線を支持線としたリバウンド機運が高まるかも注目しておきたい。
■AGC、21/12上方修正、営業利益1600億円←1000億円
AGC<5201>は2021年12月期業績予想の修正を発表。営業利益は1000億円から1600億円に上方修正している。コンセンサス(1150億円程度)を上回る。化学品セグメントにおいて塩化ビニル樹脂の販売価格上昇や、ガラスセグメントにおいて建築用ガラスの需要が想定より早いペースで回復している。
■前場の注目材料
・シカゴ日経225先物は上昇(29620、大阪比+40)
・米原油先物は上昇(59.70、+0.38)
・海外コロナワクチン接種の進展
・世界的金融緩和の長期化
・株価急落時の日銀ETF買い
・トヨタ<7203>新SUV国内生産、「カローラ」ベース、高岡工場で月7000台
・ルネサス<6723>那珂工場の再開目標死守、銅メッキ、代替機でしのぐ
・関西電力<9503>大阪に連携拠点、脱炭素や5G、万博にらみ新事業
・コニシ<4956>50億円投じ栃木に新棟、水性接着剤、東西2拠点
・三菱自<7211>今月7500台減産、日本・タイの3拠点
・サノヤスHD<7022>24年度に非造船300億円、売上高1.5倍目指す
・日本電産<6594>セルビアに新工場
・豊田織<6201>ダイカスト工程の不良を事前検出、豊田織機などがAI技術
・日立建機<6305>生産現場を遠隔診断、海外で拡大
・グローリー<6457>近畿大で顔認証決済実証、9月末まで
・クボタ<6326>露地野菜栽培スマート化、農研機構と共同研究
・デンヨー<6517>燃料電池式発電装置を実証、工事現場・野外イベント向け
・パナソニック<6752>中国にもCO2ゼロ工場、省エネ技術導入
・スカパーJ<9412>エアバスと調達契約
・資生堂<4911>デジタル疲労で肌荒れ、資生堂が発見、酸化要因物質が増加
・フクダ電子<6960>GEヘルスケア・ジャパンと提携
・日本製鉄<5401>来年度採用1.6倍の690人
・阪和興業<8078>中国でステンレスワイヤ拡大、日系現地子会社に出資
・AGC<5201>ガラス製透明スクリーン、タクシーの車窓広告向け供給
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 3月マネーストックM3(前年比予想:+8.1%、2月:+8.0%)
<海外>
・時間未定 中・3月輸出(前年比予想:+38.0%、2月:+18.1%)
・時間未定 中・3月輸入(前年比予想:+24.4%、2月:+6.5%) <ST>
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