■株式見通し:中国市場は株価安定のために売りが大きく規制される
■前場の注目材料:みずほ、3Q経常利益2.5%増、コンセンサス上回る
■グローリー、仏社を242億円で買収、英に続き海外販売網強化
■中国市場は株価安定のために売りが大きく規制される
3日の日本株市場は、波乱含みの相場展開になりそうだ。新型コロナウイルスによる感染拡大に歯止めがかからず、欧州市場が全面安となる中、31日の米国市場ではNYダウが600ドルを超える下落となった。米国政府が中国への渡航回避を勧告し、中国経済鈍化への懸念から終日軟調となるなか、シカゴ日経225先物清算値は大阪比420円安の22710円と大幅な下落に。円相場は1ドル108円40銭台と円高に振れて推移している。
この流れを引き継ぐ格好から、先物主導のインデックス売りによって、ギャップスタートになろう。IMF専務理事は、新型コロナウイルスによる肺炎について「世界景気に短期的な減速をもたらす可能性がある」との懸念を表明しており、世界株安の様相が警戒されている。中国人民銀行は2日、3日に公開市場操作で金融市場に約18兆7000億円を供給すると発表。1日のオペとしては異例の規模で、金融市場や経済への悪影響を緩和する。
また、中国・上海市場が旧正月明けで再開されるが、株価安定のために売りが大きく規制されるようである。1000万元を超える売りは特別な許可が必要になるとも聞かれており、市場は落ち着いた動きをみせそうであるが、下への警戒感は高まりやすいだろう。とはいえ、中国の旧正月中にある程度は織り込む格好から調整が強まっていたこともあり、薄商いの中をインデックス売買に振らされる格好であり、市場は冷静に対応することになりそうだ。
日経平均はシカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなろうが、シカゴ先物水準まで下げてくるようだと、一目均衡表では雲下限に到達する。同水準が支持線として機能する可能性は低そうだが、いったんはボトム意識からの下げ渋る動きが期待される水準。また、26週線が22600円処に位置しており、これも支持線として作用する可能性も期待されるところであろう。
物色の流れとしては、新型肺炎に関連する材料株に個人主体の短期資金が集中しやすいほか、決算発表が本格化する中、業績好調が確認されている銘柄には、押し目拾いの動きが期待されよう。先行き不透明ではあるが、新型肺炎が封じ込めに成功した後の相場を意識した長期的な観点からの好業績銘柄への物色が意識されやすい。
■みずほ、3Q経常利益2.5%増、コンセンサス上回る
みずほ<8411>の第3四半期経常利益は、前年同期比2.5%増の5615.50億円だった。コンセンサス(5200億円)を上回る。純利益は同1.4%減の4039.63億円だった。リテール(個人・中小向け)部門が投資信託の販売額の落ち込みなどで苦戦したが、前年に債券相場の乱高下で振るわなかった市場部門は持ち直している。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(23205.18、+227.43)
・米長期金利は低下
・日銀のETF購入
・株安局面での自社株買い
・来期の業績回復期待
・トヨタ自<7203>トヨタ系部品、中国外で代替生産も、10日の再開不透明
・東レ<3402>ナノテク大賞、人工繊維など素材開発評価
・グローリー<6457>仏社を242億円で買収、英に続き海外販売網強化
・NTTドコモ<9437>3G契約2000万件割れ、スマホ乗り換え順調
・日立<6501>日立ハイテクにTOB、完全子会社化
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・10:45 中・1月財新製造業PMI(予想:51.0、12月:51.5)
<SF>
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