＜注目銘柄＞＝モリタＨＤ、消防車両の海外展開を積極化

　モリタホールディングス<6455.T>を業績好調な割安銘柄として見直したい。同社は１７年３月期の連結業績予想を、売上高８３０億円（前期比２１．０％増）、経常利益８９億円（同９．６％増）と見込んでいる。

　今期は、国内消防車需要の回復に伴い２ケタ近い経常増益となる。中長期的には、消防車両事業の欧州を中心とした海外展開強化が注目点で、予想以上に主力の消防車両事業による成長が見込めそうだ。防災事業については、自動化による消火器生産性の向上を図り、圧倒的な業界トップシェアを確立するとともに、スプリネックス（パッケージ型自動消火設備）のラインアップ拡充により、引き続き拡販に注力する。

　同社の株価は、５月１３日に１４９４円の年初来高値をつけて以降、小幅な調整局面となっているが、ＰＥＲは１１倍台と依然として割安水準にある。また、直近の東証信用倍率も０．４９倍と売り圧迫要因は極めて少ない。今後も中期的に下値切り上げパターンの上昇トレンドが期待できそうだ。（朱）

出所：株式経済新聞（株式会社みんかぶ）