ただし、昨日は投開票が進むにつれてトランプ氏優勢との見方から、政策への思惑などからトランプトレードが強まり、日経平均株価は1000円を超える上昇だった。織り込まれている面はあるだろうが、朝方の上昇で4万円台に乗せることができなかったこともあり、買い一巡後は利益確定の流れが優勢となった。
もっとも、前場中盤にかけて日経平均株価は下落に転じたが、節目の39000円接近では押し目待ち狙いの買いも入る形であり、その後は39300円を挟んでの膠着が続いた。東証プライムの騰落銘柄は値上がり数が1200を超え、全体の7割超を占めた。セクターでは、繊維、保険、建設、鉄鋼、電力ガスなど29業種が上昇しており、精密機器、小売り、医薬品、非鉄金属が弱かった。繊維はクラボウ<3106>が第2四半期決算とあわせて、配当予想の増額修正のほか、自社株買いの発表が材料視されて一時ストップ高を付けており、繊維指数を押し上げる形だった。
そのほか、日経平均株価に対する指数インパクトの大きいところでは、ダイキン<6367>、アドバンテスト<6857>、リクルートHD<6098>、デンソー<6902>が堅調だった半面、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>、ニトリHD<9843>が重荷となった。
為替市場では円相場が1ドル=153円台後半と前日から円安が一服しており、トランプトレードが落ち着いたとみる向きもあったようだ。ただし、メガバンクなど金融株の一角が本日も強い値動きをみせており、トランプトレードの流れは継続。ハイテク株の一角は利食いに押される動きが目立っていたが、関税に対する警戒感も意識されてくるなか、持ち高調整に向かわせたようだ。引き続き、トランプ政権に絡んだ動きから物色対象が選別されることになろう。なお、今晩の米国では米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が判明する。コンセンサスは0.25%の利下げであり、予想通りであれば大統領選、FOMCの2大重要イベントが通過することで、動きやすくなりそうだ。
<CS>
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