大幅反発。持分法適用関連会社である米Ingomar Packingの株式50%を追加取得し、連結子会社すると発表している。Ingomar社は年間約155万トンのトマトを加工し、その量は米国で第2位、世界全体でも第4位の規模を誇るもよう。24年12月期以降、連結業績の水準が引き上がるとの見方が優勢。一段の関係強化に伴う米国事業のさらなる成長なども想定される状況になっているようだ。
日立建機<6305>:4011円(-86円)
反落。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は389億円で前年同期比13.8%増となり、上半期の同55.5%増からは増益率鈍化も、大きなサプライズはないもよう。一方、通期計画は従来の1560億円から1570億円に上方修正、市場コンセンサスは1700億円程度であり、修正幅が限定的にとどまったことはネガティブに捉えられている。子会社において事業売却に伴う一過性の構造改革費用を約140 億円追加計上するようだ。
日東電<6988>:11850円(+595円)
大幅反発。先週末に第3四半期の決算を発表、10-12月期営業利益は479億円で前年同期比5.3%増となり、上半期の同30.1%減から増益に転じている。市場予想も30億円程度上振れたとみられる。中華スマホ向け情報テープなどが想定以上であった。通期計画の1400億円、前期比4.9%減は据え置いているが、上振れ確度は高まる方向となっている。また、発行済み株式数の2.1%、300億円を上限とする自己株式の取得実施発表もポジティブ視。
信越化<4063>:5723円(-17円)
続落。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は1776億円で前年同期比34.7%減となり、1950億円程度の市場コンセンサスを下振れ。在庫評価減が発生したことが下振れ要因で、それを除けば大きなサプライズはないとみられる。ただ、通期予想は7000億円で前期比29.9%減を据え置き。コンセンサスは7700億円程度であり、保守的とはみられるものの、上方修正がなされなかったことは売り要因となっているもよう。
ファナック<6954>:4415円(+115円)
大幅反発。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は409億円で前年同期比22.1%減となり、通期予想は従来の1219億円から1322億円、前期比30.9%減に上方修正している。安川電機の決算などからも期待感は高まっていなかったため、買い安心感が先行する展開となっている。なお、10-12月期受注高は1655億円で前四半期比2%減、中国はじめ低調推移継続だが、ボトムは意識される形にも。
データセク<3905>:571円(+2円)
3日続伸。第三者割当で新株223万株と行使価額固定型の新株予約権1万4880個(潜在株式数148万8000株)を発行すると発表している。調達資金の計約14.8億円は、M&A及び資本・業務提携に関わる資金・費用に充当する。発行済株式総数(1495万7851株)に対する新株数と潜在株式数を合算した総株式数の割合が24.86%に達することから、株式価値の希薄化懸念で売り先行も切り返す展開に。
QPS研究所<5595>:1470円(+251円)
大幅に続伸。24年5月期第2四半期決算説明会の動画・書き起こしを公開し、市來敏光副社長COOが黒字化のタイミングについて「稼働機数が8機くらいになってくると明らかに利益が出る。24年度に商用機が少なくとも8機に達していれば、恐らくそこに至るまでのどこかで黒字化する」と述べ、買い手掛かりとなっている。また、「今期の第2四半期も黒字化しており、黒字化はそれほど遠い先の話ではない」との考えを示したことも好感されているようだ。 <ST>
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