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2025/05/27 - フリュー(6238) の関連ニュース。 INDEX三嶋隆氏(以下、三嶋):本日はお集まりいただき、ありがとうございます。フリュー株式会社代表取締役社長の三嶋です。日頃より当社をご支援いただき、ありがとうございます。あらためて感謝申し上げます。本日は、2025年3月期の決算概要からご説明します。25年3月期ハイライト

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【QAあり】フリュー、世界観ビジネスはクレーンゲーム景品が変わらず好調で増収増益 キャラクターの海外進出により海外物販も好調

投稿:2025/05/27 15:00

INDEX

三嶋隆氏(以下、三嶋):本日はお集まりいただき、ありがとうございます。フリュー株式会社代表取締役社長の三嶋です。日頃より当社をご支援いただき、ありがとうございます。あらためて感謝申し上げます。本日は、2025年3月期の決算概要からご説明します。

25年3月期ハイライト

2025年3月期の連結全社のハイライトです。売上高は、特に世界観ビジネスが好調に推移し、増収です。一方、ガールズトレンドビジネスが苦戦し、利益は減益となっています。

内訳は、世界観ビジネスのクレーンゲーム景品が相変わらず好調です。日本のゲームセンターはインバウンド需要が引き続きあるため、相変わらず好調です。大型景品からミニクレーンと言われる小さい景品まで順調に伸びています。加えて、日本のキャラクターは今海外にどんどん進出しています。海外物販も好調で、増収増益となっています。

ガールズトレンドビジネスは、プレイ回数がなかなか伸びません。結果として、有料会員も減少しており、減収減益となっています。詳しくは後ほどご説明します。

フリューニュービジネスのスマートフォンゲームは撤退しました。カラーコンタクトレンズは事業譲渡しました。こちらにより、経営資源を集中させています。今期は、大きく赤字を圧縮した年で、2026年3月期につなげていきたいと思っています。

25年3月期連結概要

連結概要です。スライドに記載のとおり、第4四半期単独で見ると、売上高は前年同期比104パーセント、営業利益は72パーセントです。売上高を牽引したのは世界観ビジネスで、前年同期比115.7パーセントです。一方、ガールズトレンドビジネスは89.4パーセントと低迷しています。

営業利益も同様の動きをしており、世界観ビジネスは前年の2倍強の210.5パーセントと非常に好調です。ガールズトレンドビジネスは62.4パーセントと、停滞している状況です。

25年3月期世界観ビジネス概要

世界観ビジネスの概要です。先ほどもお伝えしたように、ゲームセンターは今も非常に人気です。クレーンゲーム景品の受注が引き続き好調に動いています。3ヶ月先の受注を取っているため、今期で言いますと、7月8月の受注も相変わらず好調です。

海外物販は、今期も好調です。前期は中国と北米を中心に売上が拡大しましたが、特に中国は好調を維持しています。北米は、トランプ政権の関税の影響でストップしていた部分もありますが、今挽回を図っています。

高価格帯ホビーは高粗利なものに絞り、前期から赤字の縮小改善を進めていました。総仕上げが2025年3月期だったため、第4四半期に向けて黒字体質に改善できたと思っています。その他、中価格帯ホビーやくじも順調に推移しています。

25年3月期ガールズトレンドビジネス概要

ガールズトレンドビジネスの概要です。入口で中学生の入会を促進し、高校生に移行し、プレイ回数を上げることによって、コロナ禍前のプレイ回数に戻そうという大きな戦略を持っていました。

第1ステップであるユーザー数は、特に中学生を中心にコロナ禍前に戻り、中学生に限るとコロナ禍前をはるかに上回る水準で、プレイしてもらっています。一方、1人当たりのプレイ回数は高校生になると伸び悩みます。中学生を獲得し、高校生になってもっと頻繁に遊んでいただくといった連鎖がうまくいっていません。そのため、プレイ回数と会員数が減少し、減収減益となっています。

アミューズメント施設も同じ状況です。前年同期比で減少し、直営店も同様の動きをしています。結果として「ピクトリンク」の有料会員数は、前年から減少しています。

良いところは、先ほどもお伝えしたとおり、中学生の入会数です。第4四半期単独では、前年度比1.5倍と大きく伸びています。入口には人が集まってきているため、どのように活性化するかといった、次のステップに移ろうとしています。

1人当たりの単価を上げるプレミアム会員数は維持しています。プレミアム会員数を維持することで、単価が上がっていっている状況です。その他は、デコメ等のコンテンツサービスの縮小により減少しています。

25年3月期フリューニュービジネス概要

フリューニュービジネスの概要です。先ほどもお伝えしたとおり、カラーコンタクトレンズとスマートフォンゲームは撤退しました。今期は、残る家庭用ゲームソフト、アニメ、オルドットを伸ばしていこうと思っています。

2025年3月期第4四半期は、家庭用ゲームソフトの新規発売はなかったものの、過去作品のダウンロードが順調に動き、売上が上がっています。過去作品の積み上げによって、利益が安定してきていることを示しています。

アニメは、前年比136.6パーセントと第4四半期も伸びています。こちらも、まったく同じことが言えます。特に『ゆるキャン△』を中心に、過去作品がロングテールで利益を出す構造です。家庭用ゲームソフトとアニメは、ロングテールで利益を出し、前期第4四半期は売上も利益も上がっている状況でした。

カラーコンタクトレンズは前年同期とほぼ横ばいですが、大きな改善が見込めないため、今回事業譲渡に至りました。

その他は、スマートフォンゲームのタイトルを縮小しています。クローズによって減収減益し撤退しています。オルドットは、固定費見直しによって赤字を圧縮しています。結果、こちらのセグメントの赤字は圧縮できています。2026年3月期に向けて、さらに赤字を圧縮し、黒字化を目指します。

25年度連結業績予想について

2026年3月期の業績予想です。全体は、売上高450億円、営業利益30億円、経常利益30億円、親会社株主に帰属する当期純利益21億5,000万円といった見通しになっています。

内訳をご説明します。世界観ビジネスは、増収増益を見込んでいます。海外事業は、特に中国が伸びています。日本のキャラクターは中国で大人気のため、中国市場を中心に増収を狙っていきます。

アメリカに子会社を設立しました。現地の流通やゲームセンター等と取引が始まり拡大途上でしたが、トランプ政権による関税の影響で期初は足踏みしていました。現在は若干緩和されているため、今がチャンスということでアメリカも伸ばしていきます。

為替の前提は、今期と同様に150円です。為替感応度は前期が1ドル1円変動により年7,000万円を超えるくらいでしたが、為替予約を進めたことにより、150円よりも円安に進行した場合に1ドル1円変動するに当たり年2,500万円と抑えられています。

ガールズトレンドビジネスは増収増益の見通しです。プレイ回数は3,100万回で、「ピクトリンク」は減少の124万人です。プレミアム会員へのシフトを促進し、顧客単価を上げることにより、収益を上げていきます。

以前の「ピクトリンク」会員は、いろいろな価格帯があり、価格帯によってできることや、付加価値が違う状況でした。お客さまから見て非常にわかりにくいところがあったため、価格を1つに統一します。すべての当社の価値をお客さまに提供していくことによって、客単価を上げ、増益を目指そうと思っています。

フリューニュービジネスは、2024年度の選択と集中による効果で、来期は黒字化していきます。家庭用ゲームとアニメは積み上げ型のビジネスのため、手堅く利益貢献してくれると思っています。

全社費用は固定費が増える影響で、若干増えています。選択と集中によって、人材の配置転換をしています。世界観ビジネスとガールズトレンドビジネスはまだまだ成長させようと思っているため、成長に向けた人材をバックオフィスで準備しているところです。

育成強化を図り、プロ人材を育て、世界観ビジネス、ガールズトレンドビジネス、フリューニュービジネスの家庭用ゲームとアニメを大きく伸ばしていこうと思っています。

当期のプレイ回数とピクトリンク有料会員数の見通し

プレイ回数と「ピクトリンク」の前提は、スライドに記載のとおりです。プレイ回数は2025年3月期が3,000万回に対して、2026年3月期は3,100万回です。有料会員数は遅れて出てくるため、まだ減少は続き、137万人に対して124万人という前提で予算を組んでいます。

株主還元と財務方針

株主還元と財務方針です。安定的な配当と機動的な自己株取得を通じて、株主還元の充実を目指していきます。目標は変えず、2028年3月期にROE15パーセント以上となっています。

2026年3月期施策について 世界観ビジネス

具体的な施策についてご説明します。世界観ビジネスです。国内のクレーンゲーム景品について、市場の見込みは今期も堅調に動くと思っています。新規出店はある程度減速していきますが、まだまだインバウンド需要は旺盛に続いています。これまで、市場全体の伸びが年率5パーセントであったところ、まだ継続するという前提を置いています。

当社は、キャラクターによっては急激に売上が減る部分もありますが、新しいキャラクターへチャレンジを続けています。今までなかったようなキャラクターが売上を伸ばすこともあります。

直近では、例えば「パペットスンスン」や「エスターバニー」などの新しいキャラクターが、これまでのキャラクターを凌駕するかたちで売上を伸ばしています。そのようなことにより、ポートフォリオを組んでいます。当社の売上高は年率37パーセント伸びており、今後も伸ばしていこうと思っています。

海外物販の市場は、特に中国と周りのアジア諸国、ドイツなどの欧州でも日本のキャラクターは大人気です。当社がまだ進出できていなかった地域の市場がどんどん大きくなっているため、波に乗って海外物販を伸ばしていこうと思っています。スライド右側のグラフのとおり、右肩上がりで伸ばしていこうと思っています。

当社は、前年同期比1.5倍のペースで拡大中です。トランプ政権の関税は、現在の緩和されている時期がチャンスだと思い、アメリカへの出荷を急いでいるところです。

高価格帯ホビーは、前年度に仕上げの高付加価値体質化を実現できました。今期は、そちらをみなさまにお見せする年だと思っています。なんとしても黒字化を目指し、アイテムの仕込みを進めています。全体の7割の受注は完了しているため、あと3割の受注が獲得できれば、黒字化を実現できると思います。

2026年3月期施策について ガールズトレンドビジネス

ガールズトレンドビジネスです。先ほどもお伝えしたように、中学生の入会率は非常に高くなっており、コロナ禍前を上回っています。ユニークユーザー数もコロナ禍前に戻っているため、まずは1人当たりのプレイ頻度を改善したいと考えています。

私は、もともとメーカー出身のため、商品戦略にフォーカスしていました。良い商品を作ればお客さまに来ていただけるといった点だけにフォーカスしていましたが、コロナ禍で離れたお客さまに対しては、プロモーションやコミュニケーション戦略が大事になってくると思っています。

昨年もいくつか実行していましたが、2026年3月期もプロモーションやコミュニケーションを取った上でお客さまを呼び寄せ、活性化させていきます。そして、良い商品を作り、プレイ回数を上げていこうと思っています。

2026年3月期施策について フリューニュービジネス

フリューニュービジネスは、前期は経営資源の選択と集中をしたため、今期は安定した収益を狙っていきます。家庭用ゲームは自社タイトル『ヴァレット』をはじめ、複数のオリジナルタイトルをリリースしていきます。

「Steam」などの新たな流通を強化しています。特に海外市場の販売においては、このようなネットワークのインフラを使って販売できるため、今後もeコマースを中心とした売上を伸ばしていこうと思っています。新規タイトルの完成度で一喜一憂するのではなく、過去タイトルの積み上げで利益を安定化させようと考えています。

アニメも、長期的に支持されるIPを育成していきます。『ゆるキャン△』に続くIPを獲得すべく、ライセンサーとしての事業を強化していきます。過去の複数の幹事タイトルや出資タイトルでずっと積み上がっているため、さらなる積み上げを狙っていきます。

後ほど詳しくご説明しますが、会社分割によりアニメの新会社を設立しました。新会社を原動力に、さらに有料化IPの獲得を目指していきます。

アパレルのオルドットは正念場だと思っています。2025年度はなんとしても黒字を実現させ、今後の発展につなげていきたいと思っています。

2026年3月期施策について フリューニュービジネス

フリューニュービジネスの中のアニメは、新設分割により、フリュー・ピクチャーズ株式会社を設立します。当社がアニメに力を入れているところをみなさまに見ていただきながら、制作会社としての機能を強化していきます。

今は、スタジオ機能がアニメの善し悪しを決めるKFSになっているため、スタジオを中に持ちます。このような専門のアニメ子会社を持ったことにより、環境や制度を整えて、有力な人材を確保していきます。

さらに、アニメ化した作品をキャラクターマーチャンダイジングとして、展開を戦略統一し、売上も伸ばしていこうと思っています。設立は、2025年6月20日の予定です。

中期ビジョン 目指す経営指標と定量目標

中期ビジョンの進捗状況です。目標は変えていません。ROEは15パーセント以上、2027年度の売上は600億円、営業利益は60億円を目標に動いています。

中期ビジョン 基本方針

構造も変えていません。

中期ビジョン 24年度進捗

今の進捗状況は、ROEが7.3パーセント、売上が443億円、営業利益が22億円です。こちらから、2027年に営業利益60億円を目指していきます。

ROE向上に対する考え方

ROEを分割すると、スライドのとおりです。

ROE 24年度進捗

ROEの進捗は、スライドのとおりです。

株主還元策と経営指標

株主還元と経営指標です。配当性向40パーセントまたはDOE(株主資本配当率)5パーセントを参考指標としながら、累進配当を続けています。普通配当は、維持もしくは増配を続けていきますので、今後の当社の成長にご期待ください。

質疑応答:フリュー・ピクチャーズの将来について

質問者:三嶋社長、長い間社長業を本当にありがとうございました。私はあまり説明会で社長退任の時に、このようなことを言うタイプではありませんが、三嶋社長がいらっしゃる前のフリューは、IRを積極的に行っていませんでした。

しかし三嶋社長が着任してから、新型コロナウイルス感染症の流行などもあり、今も苦しい状況ですが、ここまで業績が伸び、投資家からの注目もかなり高まったと思います。新しい社長も、IRへの積極的なスタンスは続けていただけたらと思います。本当に、思い出に残る経営者だったと思います。

三嶋:涙が出ます。ありがとうございます。

質問者:新会社のフリュー・ピクチャーズは、アニメのプロデュース機能を持っている会社なのか、それともゆくゆくはアニメーターを雇い、制作まで意識されているのか教えてください。

三嶋:フリュー・ピクチャーズは、スタジオ機能を持っています。そのため、現在採用をどんどん進めています。今後、固定費が膨らんでくると思います。なぜ、こちらに踏み出したかと言いますと、いろいろなスタジオがありますが、大手企業が買収しており、なかなかアニメを作れるスタジオが確保できないといった問題があります。

版元の制作委員会を選択する重要な判断基準の1つが、スタジオがどこなのかといった点になります。また、監督や制作は誰なのかがとても重要になってきました。

そのため、優秀な人材を社内に確保し大きく伸ばすためには、別会社にして人事制度やオフィス環境を全部整えて、1つの会社にして大きくする必要があると考えました。スタジオ機能を持ち、大きく伸ばしていきたいと思っています。

質疑応答:中期経営計画について

質問者:中期経営計画についてです。2027年度まではあと2年となりますが、今期の営業利益が30億円の計画で、急カーブで利益も売上も伸ばしていかなければいけないと思います。1番ドライバーになるビジネスや商材を教えてください。中期経営計画が達成できるかどうかは、こちらを見ておいたらよいといったようなものはありますか?

三嶋:中期経営計画について、目標の営業利益60億円に対して現在が22億円で、来期が30億円と、あと2年ではなかなか厳しいところだと思っています。

キーポイントは、大きく2つあると思っています。1点目は、キャラクターマーチャンダイジングです。海外展開のポテンシャルがすごくあり、足元でも大きく伸びていっています。こちらのマーケットをどれだけ獲得でき、どれだけ利益率を上げていくかによって、成否が決まる大きなポイントの1つになると思っています。

2点目は、ガールズトレンドビジネスです。利益の全体のバランスを見ていただくとわかりますが、ガールズトレンドビジネスは基幹ビジネスであり、利益の柱です。早急に、1人当たりのプレイ回数を伸ばすことによって改善し、利益を元に戻していきます。

キャラクターマーチャンダイジングを海外で大きく伸ばし、ガールズトレンドビジネスの利益を戻すことによって、60億円を達成できると思っています。

榎本雅仁氏(以下、榎本):取締役戦略担当の榎本です。三嶋が申し上げたとおり、私としても、まずは一番大きなところはキャラクタービジネスの海外展開だと思っています。

まだ表に出せていませんが、自社だけでは海外事業のノウハウもなかなかないため、他社と協業しながらしっかりと伸ばしていくかたちを取ったり、体制を組んだりしていきたいと思っています。表に出せないのは、日本国内の企業や現地のパートナーなども重要となっており、まだ議論しているためです。

ガールズトレンドビジネスに関しても、当社はもっぱらメーカー気質で、良いものをしっかりとつくったり、良いものをつくるためにグループインタビューしながら、どのような商品を提供するとユーザーニーズを満たすのかを実行したりするところに関しては非常にたけています。

従来は、そのようなかたちでシェアを取ってきましたが、ゲームセンターにユーザーが来なくなった時にどのような手を打てばよいかという部分には弱いところがあります。業務提携のようなかたちを取るなどして、他社を活用しながらしっかりと大きく伸ばす手を打っていきたいと思っています。

質疑応答:卒業シーズンのプリントシール機について

質問者:プリントシール機は、第4四半期末の卒業シーズンのところが弱かったようです。どうして、これほどまでに弱かったのでしょうか? また、来期の第4四半期末にはかなりプレイ回数が戻るという想定の根拠となる具体策や、今見えていることなどを教えてください。

三嶋:第4四半期末に当たる3月は勝負の月だと思っています。入会させた中学3年生を1年かけて3月で活性化させ、卒業シーズンをぐっと伸ばし、プレイ回数、有料会員数を伸ばす年だと思っています。しかし、なかなか思うように進みませんでした。

ステップでご説明すると、第4四半期に中学生を集めるところまでは、前年同期比1.5倍の人数を集めたのですが、うまく活性化できていません。中学生の時に集めても、一番活性化するのは高校に入ってからなのです。高校に入学した人もなかなか活性化せず、コミュニケーション戦略がうまくつながっていなかったというのが今の実感です。

呼び込むところは、無料キャンペーンなどを一生懸命行っているため呼び込めます。いったんは来てくれますが、頻繁に遊んでいただくためには、ユーザーとのコミュニケーションをさらに取りながら「フリューはもっと楽しいんだよ」と刷り込まなければいけません。

いろいろなキャンペーンを行い、コミュニケーション戦略やプロモーション戦略もいろいろ打ったのですが、なかなか響かなかったのが第4四半期すなわち現在の状況です。先ほど榎本がご説明したように、ここが当社の苦手なところです。

そのため、来期に向けては、ブランディングやマーケティング、コミュニケーションにたけたところと組むほかないのではないかと思っています。コミュニケーションをきっちり行うことにより、良い商品の活性化を来期の3月に向けて準備しているところです。

質疑応答:関税による影響について

質問者:米国向けもかなりの比率だと思いますが、関税による影響と影響額について教えてください。影響が出る場合には、生産国を変えるような対応はできるのでしょうか?

三嶋:今期はじめの関税が100パーセントを超えたところは先方との協議の上で出荷保留にさせました。価格が2倍になっても売れるかというと無理です。そのため、キャラクターマーチャンダイジングに対しては、米国市場から中国、欧州、東南アジアにいったん狙いを変えるという作戦も相談し始めていたところです。

緩和措置がなされている機会であれば、なんとか伸ばすことができると思っています。

その上で、今まではずっと生産国が中国一辺倒だったところ、中国のパートナー工場はベトナムに進出し、進出先での生産量を増やしていっています。中国一辺倒とはせず、ベトナムや中国を使いながら、ある程度コントロールできるようにシフトしていきたいと思っています。

質問者:今のところ、金額額的にはそこまで大きな影響を見込んでいないということでしょうか?

三嶋:見通しの中に、大きな数字は見込んでいません。もし米国がだめでも、他の国でなんとかします。

質疑応答:プリントシール機の1人当たりプレイ頻度低下について

質問者:1人当たりプレイ頻度の低下についてです。1回目はプレイし、2回目をプレイしない理由が、プリ入学できなかったためというご説明は本当なのでしょうか? 普通なら、楽しいことは1回プレイして、ハマれば2回目もプレイすると思います。そもそも、プリントシール機自体のおもしろさが問われ始めているのではないでしょうか?

もう少し踏み込むと、ここ最近のトレンドだった「盛る」「盛れる」という部分がいろいろな意味で飽和している可能性があり、何か別のバリューを打ち出さないとなかなか難しいのではないかと思っています。そのような見方についてはどう考えますでしょうか?

もしそうだとすると、ある程度グラフィックのほうに比重を置き、開発のベースとなるコンセプトそのものをどう変えるかという議論にもなっていくかと思います。プリントシール機自体のおもしろさをどう再定義するかという見方について教えてください。

三嶋:当社の企画会議の中が漏れたのではないかというぐらいの鋭い質問だと思いました。おっしゃるとおり、過去十数年間、当社は「盛る」という一点突破で他社に打ち勝ってきました。お客さまに「盛る」という価値をどれだけシャープにして、お届けするかというところだけで勝ってきました。

それが飽和している、もしくは違うところに移っているのではないかという仮説は社内にあります。仮説の検証のために去年、プロジェクターや大人数など、「盛る」というところから少し外れたプリントシール機を少し出し始めていたのは、その検証でもありました。

おっしゃるとおり、「盛る」というところだけでは勝てないと思っています。今、競合はなくなってしまったのですが、女子高生たちがハマっているカラオケのまねきねこやスターバックスなど、本質的な価値が心に刺さるような競合をイメージしながら、当社は「盛る」のみならず、本質的に女子高生に刺さるようなものをつくっていかなければいけないと思っています。

去年のプロジェクタープリントシール機もあまり成功してはいません。そこで、PDCAを回しながら、今後プロモーション戦略とともに、改善していきたいと思っているところです。

質問者:マーケットイン的に遊んだ人の意見を聞くとわけではなく、遊んでいない人をどう遊ばせるかということになると、プロダクトアウト的にはまずつくり、何かをやっていかなければいけないというお話になるかと思います。そのような開発の体制も、別のラインまたは同じラインでつくられているという理解でよろしいですか?

三嶋:おっしゃるとおりです。従来は会社に呼び、グループインタビューでマーケティングしていたのですが、今は新たな舞台を作り、外に行ってマーケティングしています。

今までは、プリントシールユーザーだけにマーケティングしてきたところを、もう一枠大きく広げています。プリントシールコーナーではないところでマーケティングを始め、非プリントシールユーザーも含む消費者へのマーケティングを行い始めています。

質疑応答:中国向け物販について

質問者:海外のビジネスでは、特に中国向け物販が伸びているというところに関して、流通のチャンネルや価格帯などのイメージを教えてください。

榎本:お話しできる範囲でお答えします。中国では今、オンラインで売るという、今までどおりのビジネスを中心に行っています。具体的なECサイトは、bilibiliのほか、去年9月にリリースしたアリババのTmallです。

主に売っているのは、国内のクレーンゲーム景品を中国向けに若干カスタマイズした商品です。比較的低価格帯の商品で、価格は日本円で1,200円ぐらいになると思います。bilibiliでは、高価格帯・中価格帯フィギュアも売れています。こちらは、高価格帯ジャンルの売上になっている状況です。

この一年は、ECサイト事業者とのコミュニケーションをしっかりと取るようになってきており、売上も順調に伸びています。まだオープンにはできませんが、今後はオフラインのリアル店舗でどう売るかを議論しているところです。

質問者:海外では、高価格帯商品を除き、基本的にはTmallで売られているイメージで、価格のイメージも1,200円から1,300円と理解してよろしいですか?

榎本:おっしゃるとおりです。Tmallよりはコアファンが多いbilibiliのほうが中心だとお考えください。

質問者:海外物販もでしょうか? 

榎本:北米などでの海外物販に関しても、基本はクレーンゲームの景品をカスタマイズした商品を売っているため、価格のイメージは同じような千数百円ぐらいだとお考えください。

質問者:特に中国では、エンターテインメント商品には、いろいろな流通経路が発生してくると思います。例えば、国内のクレーンゲームに対して、中国での人気ぶりがポジティブに影響するなどの相関関係はどのように見られているのでしょうか? 千数百円というプライスが妥当なのか、もう少し値上げしたほうがよいのではないかというご意見があれば教えてください。

榎本:インバウンドの影響に関してご説明します。日本に来て、クレーンゲームで遊ぶ人というのは、そもそも日本のIPに対しての親和性を持つ人が多いです。当然、日本製のフリューがつくっている商品を欲しがったり、日本に来た時には日本が作っている商品を求めたりするという一定の相関性はあると認識しています。

価格の値上げに関しては、bilibiliとも非常によくコミュニケーションが取れているため、当然弊社としても、bilibiliとしても、値上げ後に十分に売れるのであれば、どちらにとってもWin-Winの関係になります。このあたりに関しても、積極的にコミュニケーションを取っているところです。

質疑応答:アニメ新会社の見通しについて

質問者:最近は、各社がアニメ事業を手がけ始めている中で、どのような背景があり新会社を設立したのかなど、御社の強みを教えてください。

三嶋:新会社を作ろうとしたきっかけは、エイトビットがバンダイに買収されるという後ろ向きな話でした。新会社を立ち上げようとしている中で、業界でも有名・有力な人材が集まってきています。

アニメ業界は、監督の下にプロデューサーがいて、その下にアニメーターがいるという構造です。そこで大事なのが、プロデューサーぐらいのレイヤーです。その人たちが、どんどんフリューに寄ってきます。

もう1つの強みは、マーチャンダイジングを持っていることです。その裏側でのマネタイズもできるため、2つをセットにし、アニメを強化していきたいと思っています。

質問者:ガールズトレンドにたけているため、女性向けのアニメに強いなどのお話はありませんか? 『転生悪女の黒歴史』などを取れた要因になったと考えているのですが、そのような視点はないのでしょうか?

榎本:そのような意味では、スライドで示したように「アニメ化した作品のキャラクターマーチャンダイジングをへ展開」をもくろんでいます。キャラクターマーチャンダイジングの中で、粗利が非常に高く、ビジネスとして良いのがぬいぐるみです。このようなところにつなげることにより、事業の利益最大化につながると議論しています。

一方で、アニメのIPを取得するのはかなり困難です。女性をターゲットに、最後にはぬいぐるみまで持っていけるようなキャラクターを、アニメ化してはどうかと議論しています。「某人気IP」のように、SNSで女性が支持してくれるようなかわいいキャラクターがあれば、アニメ化、ぬいぐるみ化し、利益を最大化するという議論を行っているところです。おっしゃるようなストーリー展開を狙っています。

質疑応答:ガールズトレンドの新月額会費について

司会者:「ガールズトレンドのプレミアム化によって、会員単価は何円の増加を狙えるのか教えてください。 また、『ピクトリンク』の有料プランは強制切り替えになるのでしょうか? それとも、従来価格プランを継続するのか教えてください」というご質問です。

榎本:従来は、月額で330円、アプリは450円でした。いずれも550円となり、アプリ側のプレミアム価格は720円から550円になります。ユーザーにとっては、お求めやすい価格に統一されることになります。

三嶋:価格統一の効果としては、客単価が上がります。

質疑応答:世界観ビジネスにおける中国との取引通貨について

司会者:「世界観ビジネスにおける海外通販のメインは中国とのことですが、この時の販売通貨は円建て、ドル建て、元建ての何に当たるのでしょうか?」というご質問です。

三嶋:世界観ビジネスにおける海外通販のメインは中国です。先ほども榎本がご説明したように、bilibiliが中心で、通販の一番の売上もbilibiliです。取引通貨は米ドルとなり、米ドル建てで輸出しています。

質疑応答:フリュー・ピクチャーズにより期待できる変化について

司会者:「フリュー・ピクチャーズ設立により、従来の体制からのどのような変化が期待できるのでしょうか?」というご質問です。

三嶋:従来、スタジオ機能の人材は、フリューの1つの人事制度の中には収まりきっておらず、採用できていませんでした。今、アニメ業界に見合った制度を作っているため、優秀な人が活躍できるような人事制度を作っていけると思っています。

フリューの中の一部門長がフリュー・ピクチャーズの社長職に就き、大きなキャッシュと大きな事業を任されることで、モチベーションが上がっていくと思っています。環境も整え、会社として大きなキャッシュを投下し、現場の人のモチベーションを上げ、フリュー・ピクチャーズを大きく伸ばしていきたいと思っています。

質疑応答:「ピクトリンク」有料プランの切り替えについて

司会者:「『ピクトリンク』の有料プランの切り替え実行時期は何月でしょうか? 値上げになる会員にとっては、大きな退会契機になると思いますが、抑止する手段や工夫があれば教えてください」というご質問です。

事務局:2025年7月に実行します。

三嶋:すでに公表していますが、打ち出す手がいくつかあります。「ピクトリンク」会員に限り無料化するプリなどの方策を考えています。

その他の質問と回答

説明会のお時間内でご回答できなかった質問について、書き起こしにてご紹介します。

<質疑応答:プリントシールの設置台数について>

質問:プリクラのプレイ回数が下がっていることはゲームセンターにとっても収益性が下がっているということだと思います。プリクラ設置台数は変わらず安定できるのでしょうか? それとも台数減少が起こっているのでしょうか?

事務局:設置台数については安定しています。

配信元: ログミーファイナンス

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