東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1900を超えており、全体の9割近くを占める全面安商状。セクターでは、NY原油相場の上昇を背景に鉱業、石油石炭が2%を超える上昇となった他は、31業種が下落。海運の下落率が4%を超えたほか、空運、その他製品、水産農林、パルプ紙、輸送用機器などの弱さが目立った。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>、テルモ<4543>、ダイキン<6367>、ファナック<6954>が軟調。
日経平均はギャップスタートから25日線を割り込んで始まると、その後も下げ幅を広げている。底打ち感が意識され難く、押し目拾いの動きも出難いところである。指数インパクトの大きい値がさ株の下げが指数を下押しており、インデックスに絡んだ商いが中心とみられるが、まずは底打ちを見極めたいところであろう。テクニカル面では一目均衡表では雲上限まで下げてきている。遅行スパンは実線を割り込んだことから、下方シグナルが発生する格好ではあるが、まずは雲上限が支持線として機能するかを見極めたいところであろう。
もっとも、需給面では大きく買いに傾いていた訳ではなく、インデックスに絡んだ商いの他は、個別に物色する流れも目立っている。中東情勢の緊張とは言え、石川製作所<6208>、豊和工業<6203>、東京計器<7721>、日本アビオニクス<6946>等の防衛関連が急騰。キャンディル<1446>、イノテック<9880>やテクノマセマティカル<3787>、ジェネレーションパス<3195>、エヌ・ピー・シー<6255>、うるる<3979>等の中小型株への物色も目立っており、日経平均が大幅に下げる局面においても、個人主体の物色意欲は強いことが窺える。目先的には外部環境等を睨みながらの展開が続きそうだが、より中小型株への資金シフトが強まることが見込まれる。
<AK>
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