1. 沿革と事業概要
冨士ダイス<6167>は超硬合金を用いた高精度の耐摩耗工具・金型の製造販売を主たる事業として展開し、超硬耐摩耗工具専業として長期にわたり30%超のトップシェアを堅持してきた。「耐摩耗工具」とはチップや切削屑のない塑性変形に使用される工具で、ダイス、せん断工具、金型、プレスモールド、工業用ノズルなどがある。ユーザー(単独ベース)としては輸送用機械、鉄鋼、非鉄金属・金属製品、電機・電子、金型工具向け素材供給があり、幅広い産業で広く利用されているが、全体として自動車産業に関わる比率が約60%程度あると見られる。同社の特徴は、製造工程においてユーザー要求に基づき、製品素材や用途に最適な工具・金型を設計した上で、粉末冶金技術を用い原料粉末の粉砕・混合・造粒から、焼結、機械加工、製品検査までの一貫生産体制により製品を提供している点にある。最大取引先でも売上高の比重が偏らないように独立性を重んじ、様々なオーダーに対応できる多品種少量生産に強みを持ち、高付加価値製品の販売で収益性を確保してきた。
2. 事業内容
同社は超硬合金製を中心とした工具・金型(耐摩耗工具)製造に特化しており、主要な取り扱い製品は4つに分類される。2025年3月期における売上構成は、超硬製工具類25%、超硬製金型類26%、その他の超硬製品26%、超硬以外の製品23%となっている。
3. 人員推移と拠点ネットワーク
同社の2025年3月期末の従業員数は1,090名、この内単独855名となっている。過年度からの推移では2020年3月期に連結1,155名、単独915名をピークに5期連続若干名ずつ減少しているが、大きな変動はない。拠点ネットワークとしては国内生産・営業拠点12ヶ所、海外はタイ・インドネシアの生産・営業拠点を含む合計5ヶ国(インドは今年度中に再開予定)がある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)
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