東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄数が950に迫り、全体の6割近くを占めた。セクター別では、海運、保険、医薬品、卸売など17業種が上昇。一方、サービス、パルプ紙、ゴム製品、金属製品など15業種が下落し、小売りは変わらずだった。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、KDDI<9433>、第一三共<4568>、ファナック<6954>が堅調だった半面、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>、リクルートHD<6098>、ディスコ<6146>が軟調だった。
エヌビディアの決算は予想を上回る内容だったが、一部楽観的なアナリスト予想には届かなかったことが、時間外の下落につながったとみられている。ただし、エヌビディアの決算について、データセンター向けなどの売り上げは伸びており、決算自体にネガティブ要因はなく、「期待が高かった分の反動が出ている」との指摘もあった。米国市場でネガティブな動きが避けられるようだと、半導体株にはアク抜けを意識した資金流入がみられる可能性は期待したいところであろう。
注目イベントを波乱なく通過したことで、投資家の関心は、再度日米の金融政策の動向や米国の経済指標に向かっているとみられる。こうしたなか、米国では29日、4-6月期国内総生産(GDP)改定値や新規失業保険申請件数などの発表が予定されており、景気減速懸念が強まるのかどうかが注目される。国内ではマクロ経済指標や企業業績が総じてしっかりしているだけに、株価水準が落ち込むならは、絶好の押し目買いの好機と考える投資家が多く、相場は徐々に水準を切り上げていく展開になっていくと予想される。
<CS>
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