売りが先行する中、指数インパクトの大きいファーストリテ<9983>が強い動きをみせており、前場半ばには一時22692.25円と前日比5円安程度まで下げ渋る動きをみせた。しかし、アジア市場の弱い値動きが神経質にさせるなか、後場に入ると下げ幅を広げる展開に。結局は約2週間ぶりに22600円を割り込んでいる。
東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1200を超えており、全体の6割を占めている。セクターでは、情報通信、不動産、化学、海運、その他金融、電力ガス、空運、保険が軟調。半面、鉱業、パルプ紙、金属製品、倉庫運輸が小じっかり。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、資生堂<4911>、東エレク<8035>、KDDI<9433>が重石となっている。
日経平均は5日線に上値を抑えられる格好となり、再び支持線として意識されている25日線に接近する格好となった。朝方は売りが先行する中での底堅さが意識されていたが、アジア市場の弱い値動き、特にインドネシアが3%を超える下げとなるなか、米国の貿易摩擦への警戒感がより強まったようである。また、台風による関西国際空港の被害等から、物流の他インバウンド需要による影響が警戒され、インバウンド関連に対するポジション圧縮の動きがみられている。
その他、マザーズ指数は朝方こそ堅調だったが、その後の地合い悪化を受けて利食い優勢となり、1%を超える下げとなった。ただ、短期筋の資金が中心であろうが、弁護士コム<6027>、データセクション<3905>、ソースネクスト<4344>、アライドアーキテクツ<6081>、アウンコンサルティング<2459>などは終日強含みに推移しており、市場を問わず値動きの強い中小型株に資金が集中しやすい需給状況であろう。明日はIPOが予定されていることもあり、物色対象が絞られるものの、個人の中小型株物色は引き続き活発になりそうだ。
<AK>
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