同社の競争優位性は、大型案件に特化できるビジネスモデルとコンサルタントの質の高さにある。顧客にとっては、資産規模ではなく株価を基準に報酬を算定する仕組みが明確かつ低コストであり、他社との差別化要因となる。また、紹介案件に依存しないため、自ら優良企業にアプローチし、大型案件を数多く創出できるのが強みである。さらに、M&A仲介業界で圧倒的なコンサルタント一人当たり生産性(コンサルタント一人当たり売上高1億1364万円)、コンサルタントの13.9% が公認会計士・弁護士等の士業資格保有者(業界で圧倒的保有率)といった強みも持っている。案件の規模とブランド、アドバイザリーの質が評価され、競合とのバッティングに際しても顧客から選ばれる理由になっているようだ。平均年収ランキングで常にトップクラスを維持するなど、高い報酬体系で優秀な人材を採用し、徹底した教育プログラムを通じて高品質なサービスを提供している。そのほか、コンサルタントは入社後に提案力や倫理観を磨く教育体制が整えられている。
直近の2025年9月期第3四半期累計決算では、売上高16,260百万円(前年同期比41.2%増)、営業利益5,637百万円(同95.2%)と大幅増収増益を達成した。売上高・成約件数・大型案件数において3Q累計の過去最高を更新しており、成約件数は同21.5%増の181件(うち44件が大型案件)だった。特に1Qには富裕層課税を回避する動きが一部案件に影響したものの、基本的には大型案件の安定的な獲得が続いている。先行指標となる受託件数は654件(同34.0%増)、契約負債は1,267百万円(前期末比19.2%増)と過去最高を更新しており、4Q以降の収益計上に向けて案件パイプラインが厚く積み上がっている。レコフは3Qまで赤字が続いているが、4Qでの案件進展により通期黒字化を目標としており、グループ全体ではオン・トラックとの見方が示されている。通期計画は、売上高23,645百万円(前期比23.4%増)、営業利益8,102百万円(同27.1%増)を見込んでいる。
市場環境を見ると、国内では少子高齢化による事業承継問題が深刻化し、M&A需要は引き続き高水準を維持している。事業承継M&Aのメインターゲットは26万社程度と推計されており、事業承継M&Aの潜在需要は向こう20年程度堅調(※出所:矢野経済研究所による算出)と見込まれている。一方で、マクロ経済環境や金利動向は不透明要因と認識されるなか、M&Aのガイドライン改訂による契約手続きや情報開示ルールの強化が市場全体に影響する可能性もある。ただ、同社は従来から大型案件を数多く対応してきているため、慎重な合意形成と高いアドバイザリー品質を保っており、同業他社がルール対応による業務プロセスの見直しや追加コストを見込む中、同社にマイナス影響はない。引き続き官民ルールを徹底遵守し、M&A仲介業界で模範となるM&Aの質向上を図っていくようだ。
中期経営計画としては、2025年から2027年までの3カ年において、M&Aキャピタルパートナーズで成約件数年率20%以上・コンサルタント数年率25%以上、レコフで成約件数年率15%以上・コンサルタント数年率15%以上の成長を掲げている。2027年9月期には成約376件、コンサルタント数405名規模が目標数値となる。コンサルタント数の拡大に伴い、一人当たりの生産性維持・向上も重要となるが、現在でも高い生産性を維持できており、ITツールの活用や週次のKPI管理を通じて更なる改善を行っていく。AIやデジタルツールの活用による効率化も取り組みが進んでおり、将来的にコンサルタント一人当たりの年間成約件数の増加が期待される。また、地方の新聞社との提携によるブランド認知向上と案件の獲得、クロスボーダーM&A、FA案件への取り組み強化も重点領域として位置付けられている。
株主還元については、配当性向30%を目標に安定配当を継続している。手元資金は潤沢であり、インオーガニック成長に向けた投資余力を確保しつつ、安定した株主還元を両立させる姿勢が確認できる。
総じて、M&Aキャピタルパートナーズは大型案件を中心に高収益を上げる独自のビジネスモデルを確立しており、競合が多い業界にあっても差別化を維持している。契約負債の積み上がりや直提型の案件開拓力は、将来の収益拡大に向けた強固な基盤である。レコフの収益改善が課題ではあるものの、グループシナジーや中期的な人材増強、IT活用による生産性向上を通じて持続的成長は十分に見込める。国内の事業承継需要を背景に成長余地が大きいなか、高水準の利益と安定配当を継続する同社の今後に注目しておきたい。
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