三浦工業の水処理技術とアイナックス稲本の洗濯技術が融合「洗濯水リサイクルユニット」を共同開発~リネンサプライ工場内の”水”と“熱”を削減~「CO2排出削減量50t-CO2/年」
多くの水や蒸気を消費するリネンサプライ工場では、生産効率の改善や環境意識の高まりを背景として、さらなるエネルギーの削減が求められています。
これまでのリネンサプライ工場での省エネの取り組みは、熱交換器やフラッシュ蒸気発生装置等「熱(蒸気)」の削減を目的としたものが主流でしたが、本製品では「水と熱(蒸気)」を同時に削減します。1日1台あたり100m3近い水が消費される連続式洗濯機から排出される温排水を再利用することで、節水とCO2削減を実現します。
【製品の概要】
本製品は、自動逆洗機能を有したディスクフィルタ(※1)を用いてろ過処理を行います。本洗やすすぎ水からのリント(※2)等の懸濁物質を除去し、リサイクルに適した水に改善、予洗水に利用します。
さらに、この製品を利用したシステムでは、脱水機からの回収水の一部を連続式洗濯機のすすぎ水に再利用することで、すすぎ水の新水補給量を削減します。
(※1) ディスクフィルタ…溝の入ったディスクを積層させてろ過層を形成しているフィルタ。
(※2) リント…洗濯工程や乾燥工程で繊維からでる繊維くず。
【特長】
1. 洗濯水リサイクルによる節水 ~約40%の新水削減~
洗濯工程内において水中の約100μm以上の汚濁物質をろ過し、リサイクルに適した水質に改質します。本製品を用いることで、水の使用量は年間12,000m3削減、年間ランニングコスト240万円(※3)削減になります。
2. 温排水の熱回収による省エネ ~約30%の蒸気削減~
本製品は連続式洗濯機の60℃に近い温排水をろ過処理し、予洗水として再利用します。このため、水の削減だけでなく洗濯水の加温に使われる蒸気も削減します。熱回収をしていない場合(新水供給温度25℃)と比べると1日あたり約1tの蒸気量削減、年間300t、170万円(※3)の削減に繋がります。
上記の特長1、2を合わせると年間CO2排出削減量は約50t(※3)となり、環境に優しい社会作りに貢献します。
(※3) 試算条件
3. 洗濯品質
洗濯水リサイクルのうえでは、節水と洗濯品質との両立が必要です。本製品とアイナックス稲本株式会社製の連続式洗濯機によって構成されたシステムでは、色物や著しい汚れの洗濯物の場合、リサイクル運転を停止し、排水先をリサイクル配管から排水配管へ切り替えることで、再汚染を防ぎます。また、長時間待機した場合には自動ブロー機構を設け、菌汚染を防止します。
【販売機種】
・洗濯水リユース用 (搭載ディスクフィルタ2本) ※標準処理水量(12㎥/h)
・すすぎ槽内のリント除去用 (搭載ディスクフィルタ1本) ※標準処理水量(12㎥/h)
本製品はアイナックス稲本株式会社が販売します。
既存工場でも、工場全体のエネルギーの使い方を見直すことで、まだまだ省エネの余地が残されています。企業理念である「熱・水・環境の分野で環境に優しい社会、きれいで快適な生活の創造に貢献する」企業として、これからも洗いを通じてお客様の未来をかたちに「きれいと安心」をお届けし社会に貢献してまいります。
■洗濯排水リサイクルユニットICRが該当するSDGs目標
以上
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