東証プライムの騰落銘柄は値上がり銘柄が1100を超え、全体の約6割を占めた。セクターでは、陸運、ゴム製品、情報通信、サービス、金属製品など17業種が上昇。一方、鉱業、非鉄金属、海運、その他製品、保険など15業種が下落、輸送用機器が変わらずだった。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、エムスリー<2413>、アドバンテス<6857>、ダイキン<6367>、東エレク<8035>が堅調だった半面、中外薬<4519>、住友鉱<5713>、任天堂<7974>、JPX<8697>、デンソー<6902>が軟化した。
新型コロナの感染拡大が続く中国では、上海に続き北京もロックダウンされるのではないかとの懸念が広がるなか、中国市場はひとまず上海、香港両市場がしっかりだったことで投資家心理の改善につながった。また、時間外取引でナスダック100先物もしっかりしていることも買い安心感に。前日発表の好決算を受けて塩野義<4507>が買われたほか、大型連休を前に陸運、百貨店、旅行関連などリオープン銘柄にも投資資金が集まった。
政府は本日、物価高騰を受けた緊急経済対策を発表し、午後6時から岸田首相が記者会見を行う。対策は、原油高騰、エネルギー・原材料・食料安定供給、中小企業、生活困窮者の4本柱となっているが、関係者からは「政府の対応は場当たり的で根本的な解決にはならない」と冷めた見方をしている。また、大引け後には、キヤノン<7751>、ファナック<6954>といった国内ハイテク企業の決算が発表されるほか、米国でもマイクロソフトやアルファベットの決算発表が予定されている。国内企業決算では、資源高や中国の景気減速懸念などを映し、今期業績見通しに対する不安が拭えていない。米国企業の決算についても先行きの業績動向を見極めたいとする投資家が多く、目先は業績推移を確認しながらの動きが続きそうで、森より木をみる展開となりそうだ。
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