日経平均は反発、7割強が上昇するしっかりとした展開に
8日の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は172.13ドル高(+0.44%)の39056.39ドル、ナスダックは29.80ポイント安(-0.18%)の16302.76、S&P500は0.03ポイント安(-0.00%)の5187.67で取引を終了した。利下げ先送り観測に売られ、寄り付き後、下落。押し目からは金融セクターの買い、良好な経済を期待した買いが支えダウは上昇に転じた。カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁に続き、コリンズ・ボストン連銀総裁もインフレの目標達成に予想以上の時間を要する可能性に言及したことを背景とした長期金利上昇が重しとなり、ハイテクは上値が抑制され、終日軟調に推移。終盤にかけダウは上げ幅を拡大もナスダックはプラス圏を回復できずまちまちで終了。
米国株が高安まちまちだったことから、東京市場も小動きでスタート。日経平均は前日比マイナス圏で推移した時間もあったが、為替が1ドル155円60銭で目立った動きもないことから、売り一巡後は切り返す展開に。決算発表銘柄に関心が向かう一方、プライム市場の7割強が上昇するしっかりの地合いとなった。
業種別では、その他金融業、その他製品、金属製品、ガラス・土石製品、保険業など上昇した一方、電気・ガス業、証券・商品先物取引業の2セクターのみ下落した。
日経平均採用銘柄では、今期営業利益が市場予想を上回ったことでオムロン<6645>が大幅高となったほか、ヤマハ<7951>、オリックス<8591>、IHI<7013>も決算を手掛かりに買い優勢となった。このほか、横河電機<6841>が上場来高値を連日で更新。また、昨日、決算発表後に売られたAGC<5201>、任天堂<7974>が反発した。
一方、今期営業増益も市場予想に届かなかったことでヤマトホールディングス<9064>が4年ぶりの安値圏まで売られたほか、太陽誘電<6976>もネガティブ視されて下落。三菱自<7211>は米国の訴訟で約1500億円の支払い命令を受けたことが嫌気されたほか、三菱重<7011>も続落。また、ソフトバンクグループ<9984>は、決算発表を行った傘下の英アーム株が売られたことが影響し下落した。
後場は取引時間中に発表される決算に注目が集まる。12時台には、旭化成<3407>、小野薬<4528>、住友理工<5191>、千代建<6366>、SMK<6798>、13時台には、住電設<1949>、ダイセル<4202>、ぴあ<4337>、北越工<6364>、高島<8007>、14時台には、ダイダン<1980>、ノリタケ<5331>、デンヨー<6517>、大崎電<6644>などが予定されている。
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