一方、今週から発表が本格化する主要企業の3月期決算などを見極めたいとして後場は積極的な買いが見送られ、日経平均は前場の中頃に高値をつけた後は上値が重く、取引終了前に2.87円高まで伸び悩んだ。
大引けの日経平均は前日比29.15円高の28593.52円となった。東証プライムの売買高は8億2685万株、売買代金は2兆507億円だった。セクターでは空運業、陸運業、医薬品などが上昇。一方、海運業、鉄鋼、銀行業などが下落した。東証プライムの値上がり銘柄は全体の61%、対して値下がり銘柄は33%となった。
個別では、JAL<9201>など空運株、JR東海<9022>など鉄道株、藤田観光<9722>などホテル株、中外薬<4519>など薬品株が高く、メルカリ<4385>、楽天銀行<5838>、ソフトバンクG<9984>、資生堂<4911>、三菱重<7011>、ニデック<6594>、任天堂<7974>が上げた。個別の材料では、23年3月期業績見込みを上方修正したANA<9202>、中期経営計画が好感されたDDHD<3073>、東証スタンダードでは、23年3月期業績見込みを上方修正した光陽社<7946>、23年3月利益と配当見込みを上方修正したアバール<6918>、23年5月期末に創業50周年記念配当を実施すると発表したミタチ<3321>、配当方針の変更と22年4月期増配を発表したザッパラス<3770>、中期経営計画が好感されたnms<2162>、サーモ(熱電)モジュールの量産を開始すると報じられた朝日ラバー<5162>が買われた。
一方、川崎船<9107>など海運株、神戸鋼<5406>など鉄鋼株、東エレク<8035>など半導体関連株が安く、信越化<4063>、レーザーテック<6920>、みずほ<8411>が下げた。個別の材料では、24年3月期営業利益が21.2%減予想と発表した東製鉄<5423>、同じく35.1%減予想と発表したアジュバン<4929>、配当方針の変更と24年2月期減配予想を発表したリソー教育<4714>、4月度の既存店売上高が1.7%減となった西松屋チェ<7545>
が軟調な展開となった。 <SK>
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