2. 事業概要
(1) サービス概要
同社はSaaS型業務管理プラットフォーム「Comiru」をサブスクリプション型のリカーリングモデル※で提供しており、サービスメニューとして基本3プランを提案している。具体的には、1) デジタルツールを初めて導入する教育事業者など向けに、申込みフォーム作成、見込み顧客管理、口コミ収集と掲載などの集客機能に絞り無料で提供する業務管理サービス「ComiruFREE」、2) 無料機能に保護者コミュニケーションや業務効率化機能を追加した業務管理サービス「ComiruBASIC」、さらに、3) 大手教育事業者など向けに在籍生徒・契約情報などの顧客売上管理、講師管理、経営管理といった機能を追加し本部でのデータ一元管理を可能にする本部管理サービス「ComiruPRO」の3つである。このほか、「Comiru」と連動する形で、オンライン授業・自宅学習支援サービス「ComiruAir」、講師などの労務管理・コミュニケーションサービス「ComiruHR」に加え、2025年1月からは決済サービス「ComiruPay」の提供もしている。「ComiruPay」は、まだ第1弾として口座振替サービスの提供のみだが、今後コンビニ払い、クレカなどへの決済手段の拡大も検討中である。また、「ComiruPRO」では対応できない多様なコース・講座を持つ大手学習塾に対しては、個別にパッケージ化した標準モジュールをカスタマイズして顧客のサーバーに基幹システムを導入していく「ComiruERP」を2024年10月期より提案している。
※ リカーリングモデル:継続的な収益を得ることを目的としたビジネスモデルで、同一顧客に商品・サービスを継続的に利用してもらい長期的な収益を確保する。
各サービスの収益モデルは、サービス導入時の初期費用、及びその後の利用生徒ID数×ID単価に応じた月額費用で構成される。他社に比べると利用できる機能が最も多く、また料金は「ComiruBASIC」「ComiruAir」の初期費用で1教室当たり30千円、月額の生徒1ID当たり300~500円などと相対的に低く抑えられている。同社は、サービスの普及スピードを上げ、市場占有率を短期間で高めることを優先しているため、小規模の教育事業者などでも導入しやすい価格設定としている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本章弘)
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